2010/3/13 兵庫県多可町

昨夜は天気予報で「晴れ」とのことだったので、多可町へ遠征した。メンバーはりんしゃんさんと私の2人のみ。

現地には22時前に到着した。空の状態は確かに快晴ではあるが、春らしいモヤッとした感じで透明度も悪い。どうやら黄砂も来ているようだ。SQM-Lで測定すると、天頂で20.6~20.7[等/平方秒角]程度であった。測定値は目で見た印象ほど悪くないのだが、これはどういう理由だろうか。

遠征地では都市部と違って光害源が少ないので、かすみや黄砂があっても背景のカブリは増えない(SQM測定値は悪化しない)が、星の光は弱められるので、結果的にS/N比が悪化し、人間の目はその変化に割と敏感・・・、という考察をしたのだが、実際はどうなんだろう。

それはさておき、とりあえずカメラ三脚を立てて広角レンズで固定撮影を開始。

沈む冬の大三角
沈む冬の大三角
  • KissX2 / タムロンA16 17mm F3.5
  • ISO800 / 30sec x 41枚
  • JPEG画像を比較明合成
  • ダーク減算なし

その間に望遠鏡のセッティングを行った。機材は前回と同じく下記の通り。

  • 赤道儀:ケンコースカイエクスプローラー2
  • 撮影鏡:ウィリアムオプティクス FLT98CF(D=98mm, f=618mm)
  • レデューサー:ケンコークローズアップレンズAC2による簡易レデューサー
  • カメラ:EOS Kiss X2
  • ガイド鏡:ミニボーグ60ED + 1.5倍バローレンズ
  • オートガイドシステム:LVI社 スマートガイダー
  • 電源:SG-3000DX

前回はこの構成で電源が一晩持たなかったので、今回はSG-3000DXを2台用意したが、開始が遅かったこともあって、明け方の撤収まで(実質稼働は5時間程度)1台で済んだ。

それから、組み立て時にガイド鏡のバローレンズにスマートガイダーのカメラを付けようとしたとき、バローレンズのアイピース固定ネジが無くなっているというトラブルが発生した。小さなネジ一つだが、これがないとガイドカメラが固定出来ない。その辺にあるネジを色々試したがどれも会わず困っていたところ、りんしゃんさんの機材に使っているネジが合うことが分かり、それを拝借して事なきを得た(M3ネジだった)。

また、スマートガイダーの星の導入のしにくさには相変わらず慣れず、一対象を撮影開始するまでにかなりの時間をロスしてしまう(ガイドが始まってしまえば安定している)。上手くコツがつかめると良いのだが。

結局、明け方まで快晴が継続し、今回は5対象を撮影出来た。以下はJPEG出力の1コマのみを、縮小・トリミング・レベル調整・ノイズ低減したもの。ダーク減算やフラット補正、コンポジットなどは行っていない。本格的な処理は、今後徐々にやっていこうと思う。

M65, M66, NGC3628
M65, M66, NGC3628
  • ISO800 / 480sec
  • レデューサー有り
  • 1/3に縮小・トリミング

おとめ座銀河団(マルカリアンの銀河鎖)
おとめ座銀河団(マルカリアンの銀河鎖)
  • ISO800 / 480sec
  • レデューサー有り
  • 1/4に縮小・トリミング

M13
M13
  • ISO800 / 300sec
  • レデューサー無し
  • 1/2に縮小・トリミング

M5
M5
  • ISO800 / 300sec
  • レデューサー無し
  • 1/2に縮小・トリミング

M57
M57
  • ISO800 / 300sec
  • レデューサー無し
  • 1/2に縮小・トリミング

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