夕方に全惑星+月が集合(久しぶりの太陽系マラソン)

現在、日没直後の夕方の空に太陽系全ての惑星と月が大集合しており、久しぶりの「太陽系マラソン」のチャンスが来ている(過去の記録はこちらのタグ)。

2022年12月26日 17時50分/明石市

「太陽系マラソン」という言葉は「メシエマラソン」にならって太陽系内の天体を一日で巡っていくものとして私が勝手に使っている。惑星が勢ぞろいするからと言ってただ単に順番に見ていくよりも、何かキャッチフレーズを付けた方がモチベーションが上がるのは「メシエマラソン」と同じ。天王星・海王星を除外した「太陽系ハーフマラソン」、全惑星をめぐる「太陽系フルマラソン」、準惑星、小惑星、衛星、彗星を加えた「太陽系トライアスロン」などを考えているが、トライアストンはさすがに無理か。でもメシエマラソンに比べると量的にかなり少ないので楽なはず。特に今回は日没後の短時間で済む。

さて、昨日(2022/12/26)のこと。本来なら望遠鏡で各惑星を眼視確認&拡大撮影していきたいところだが住宅密集地の自宅バルコニーでは現在高度が低い水星と金星が見えない。仕方がないのでデジタルカメラ(Pentax KP)と標準ズーム(SIGMA 17-50mm)、ミニ三脚、42mm8倍双眼鏡だけをバッグに入れ、見晴らしのいい大蔵海岸へ向かった。

明石市・大蔵海岸から西空を望む
明石市・大蔵海岸から西空を望む

大蔵海岸には日没後に到着したが西空には雲が多く、水星・金星が見えるか微妙なところ。というか、それ以前に「太陽」を忘れていた。「太陽」を太陽系マラソンに入れるかどうかについては、まあどちらでもいいので今回は無しでも良いことにした。

西空は雲がどんどん流れてきたが、その合間を縫ってちらほらと見える水星と金星を双眼鏡で眼視確認。同時に撮影も行うことができた。

水星(-0.1等)・金星(-3.9等)
水星(-0.1等)・金星(-3.9等)

まだ夕焼けが明るい時間帯だが、両者ともマイナス等級のため雲さえ切れたら楽に見える。現在は金星の方が高度が低い。これから金星は高度を上げていき、水星は12/22の東方最大離角を過ぎているので高度を下げていく。そして両者は12/29の夕方に角距離1.4°まで接近するので、それも見どころとなる。

時間的に見えるチャンスが限られて難関である水星・金星をクリアしたので少し気楽になった。次は月と土星で、南西の空に縦に並んでいる。これは雲が多少あっても肉眼で楽に見える。

月(月齢3)・土星(0.8等)
月(月齢2.9)・土星(0.8等)

本当はこの前日(12/25)に細い月が水星・金星と接近したところを撮りたかったが雲が多くあきらめていた。

次はちょうど南中している木星。これは月&土星と共に撮影した。もちろん肉眼で確認。

木星(-2.4等)・海王星(7.9等)・土星(0.8等)・月(月齢2.9)
木星(-2.4等)・海王星(7.9等)・土星(0.8等)・月(月齢2.9)

そして木星のやや西に海王星が居る。

木星(-2.4等)・海王星(7.9等)

海王星については双眼鏡で見ようとしたが同定できなかった。腰を据えて星図と見比べながらじっくり取り組めば見えたかもしれないが、とにかく寒く、双眼鏡を持つ手もかじかんで震えていたので無理と判断した。

次は火星。火星は現在おうし座のヒアデス星団・プレアデス星団(すばる)の近くにおり、ヒアデス星団内の1等星アルデバランと並んで目立っている。ただ今回の撮影ではアルデバランの色があまり出なかった。

火星(-1.4等)・天王星(5.7等)

天王星はプレアデス星団のやや西のおひつじ座の領域にいる。先月11/8の皆既月食では月に隠されたので双眼鏡でもすぐわかったが、今回は近くに目印が無いのでとても分かりにくかった。それでも何とか星をたどって、双眼鏡で眼視確認した。

このようにして日没後の短時間で全惑星を撮影することが出来たが、双眼鏡による眼視では海王星だけが確認できなかった。

最後に明石海峡大橋を撮影して撤収した。秋の空の低空で特に目立つ星が何もない。

明石海峡大橋
明石海峡大橋

コメント

タイトルとURLをコピーしました