金環日食の機材検討(5)

(注)太陽“眼視用”の減光フィルターを装着していない望遠鏡や双眼鏡で太陽を見ることは、失明の危険があるので絶対に控えて下さい。また、NDフィルター等の“撮影用”フィルターでは、眼視には十分な減光となりません。撮影時は光学ファインダーを覗かず、ライブビューを用いて下さい。

金環日食撮影用の機材だが、メイン機材は「ミニボーグ60ED」+「1.4×テレコンバーターDG【7214】」で、490mm、F8.2となる。カメラはKissX2で、ISO100での撮影を考えている。

上記の機材に用いる減光用のフィルターとして、これまでの検討では、減光率10万分の1のアストロソーラーフィルム(眼視用)では減光率が大きすぎて高速シャッターが使えず、ND16+ND400の減光率6400分の1では減光率が小さすぎて、快晴時に露出オーバーになってしまった。

そこで今回、ND4を買い足し、ND4+ND16+ND400の減光率25600分の1で試してみた。

太陽撮影のための減光(NDフィルター3枚重ね)
太陽撮影のための減光(NDフィルター3枚重ね)

NDフィルター3枚重ねとなる。
鏡筒の先には夜露よけヒーターと、ヒーター保持・保温用の布を付けたままにしている(外すと、また付けるのを忘れる可能性があるため)。

これが撮影結果(ピクセル等倍)。ISO100で、シャッタースピード 1/4000。

太陽面
太陽面

ほとんど快晴時で、太陽高度は約40°。これで、最大輝度部が露出オーバーになっていないので、丁度良いということになる。万が一露出オーバーになりそうな場合は、アストロソーラーフィルムに付け替えても1/1000秒以上のシャッター速度が使えることになる。

逆に薄雲が出てきた場合は、最前面のND4を取り外せば良い。

このように、何段階かの減光率を選択できる環境が整った。

それから今回、1/4000秒の高速シャッターで何枚か撮ったが、それでも大気の揺らぎによる影響が大きく、黒点がボケているコマがいくつかあった。やはり同時間帯に複数枚の撮影をしておいた方が良いようだ。

あと、快晴下では背面液晶によるピント合わせが非常にやりにくい。そこで今回はパソコンによるリモートライブビュー撮影を行ったが、ノートパソコンを抱えながら経緯台で太陽を追いつつ、ヘリコイドでピント合わせするのはなかなか大変だった。その辺りも何らかの改善が必要だ。

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