【環境】2023/2/1 2:55 – 4:44/兵庫県明石市/気温 2℃/光害レベル:SQM-L測定値=18.2(月齢9.9の月明あり)
【光学系】BORG71FL+レデューサー0.72xDGQ(288mm F4.1)/ Comet BPフィルター
【カメラ】ASI294MC Pro
【架台・ガイド】AZ-GTi赤道儀モード/ASIAIR Pro/SVBONY 30mm F4ガイド鏡/ASI120MM Mini
【ソフトウェア<撮影&ガイド>ASIAIRアプリ(Android)/ <処理>(下記の通り)
【撮影法】センサー温度0℃・ゲイン200・オフセット30/120sec x 39コマ(78分)
【処理法】
前処理(リニア):PixInsight – WBPP, ABE, DBE, 彗星核基準で加算平均(星消去)
後処理(ノンリニア):PixInsight・ステライメージ9・Photoshop
2×2ソフトウェアビニング・トリミング有り・星は2:55時点の位置で合成
2023年2月1日未明に光害地の自宅から撮影したZTF彗星(C/2022 E3)。
現在ZTF彗星はきりん座で周極星になっており一晩中見ることが(撮ることが)出来る。実際、昨日も薄明終了後の18時台から撮影していた。しかし月齢約10の太めの月が空高く輝いており、あっという間にかぶってしまい、彗星の尾は全く写らない状態だった。
月は3時半ぐらいに沈むが、それを待っていると今度は彗星の高度が下がり過ぎて我が家からは撮影出来なくなる。そもそも平日の前の夜なのでちゃんと睡眠をとらなければならず、ずっと見張っていることはできない。そこで深夜の子午線越えの後に朝まで放置撮影し、2:55~4:44の間から39コマを使って合成した。
採用したコマをピックアップした時間帯は2:55~4:44で110分ぐらいあるのに、総露出時間は2分×39=78分しかない。それは何故かというとガイドエラーを起こすコマが頻発したから。ZTF彗星はこのとき赤緯+76°程度とかなりの高緯度にあり、天の北極付近なのでオートガイドがうまく働きにくい状況だったのかもしれない。
撮影時には月がかなり低くなってはいたが、それでも月明の影響なのかイオンの尾はほとんど写らず、ダストの尾も淡い。これなら月が高い時間帯(日付が変わる前)に撮影したコマでもあまり変わらなかったかもしれない。これから月は満月に向けて太くなり、彗星は遠ざかりつつ暗くなっていく。見頃(撮影し頃)は過ぎた感があるが、満月を過ぎた2月7日ごろからは夜の早い時間帯から月が居なくなるので、ぎょしゃ座やおうし座を通過して、各星団や火星と接近する様子が楽しめるかもしれない。
なお、今朝は明け方起きてから双眼鏡で眼視をしようと思ったが、雲に覆われていてできなかった。
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