・2009年7月購入
これまで何回か木星をNexImageで撮影したが、そのときの拡大方法はアイピースによるものであった。しかし、バローレンズによる拡大法についても一度試してみたいと思い、惑星撮影では評判の良さそうなテレビュー社の「5倍パワーメイト(1 1/4インチ)」を購入してみた。
ナグラーズームと並べてみたところ。結構長さがあるが、ほとんどが接眼スリーブ部であり、レンズ部はそれほどでもない。
レンズ部と接眼スリーブ部は分離できるので、レンズ部のみを拡大撮影アダプターなどに組み込むことが出来る。
早速パワーメイトとナグラーズームで木星を撮り比べてみた。共通データは以下の通り。
・望遠鏡 W.O.FLT98(D=98mm、f=618mm)
・カメラ NexImage シャッタースピード 1/20秒
フレームレート 20fps 動画撮影
・追尾 ケンコーSE2赤道儀 ノータッチガイド
パワーメイトは望遠鏡の31.7mm接眼部に差し込み、その後ろにすぐNexImageを付けた。ナグラーズームは焦点距離を6mmにしてSD-1Xに組み込み、その後ろに2インチホルダーSS、2インチ->31.7mmアダプターを介してNexImageを取り付けた。SD-1Xのスライド部は最も縮めた位置にしている。
この設定で、木星像がおおむね同じ大きさになった(パワーメイトの方がやや小さいが)。
処理がちょっと強めだったかもしれない。スタックしたフレーム数は、パワーメイトが1750、ナグラーズームが1694である。両者は同じパラメータでWavelet処理、シャープ処理、ノイズ低減処理を行っている。
見て分かるとおり、両者を比較してもあまり大きな差は認められない。それよりもシーイング等の環境の方が影響が大きいと思う。
ただし、大気の影響による木星外縁部の色ズレに関して、パワーメイトの方がやや大きいことが気になった(撮影時にパソコンのモニター上で動画を見ていても分かった)。これはPhotoshop Elementsでカラーノイズ低減処理を行い、目立たなくしている。
結局、今回の比較だけではよく分からなかったので、今後も(とくにシーイングの良い時)試してみたい。
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