ペルセ群(大塔コスミックパーク星のくに)

今年のペルセウス座流星群は、奈良県五條市の「大塔コスミックパーク星のくに」へ宿泊して観測することになった。期間は8月11日の晩と12日の晩(2泊)。メンバーは、いつものりんしゃんさんを含む学生時代の友人と、我が家からA(2)さん、A(3)さんを合わせて計8人。

“星のくに”は、学生時代に天文研究会の合宿で泊まって以来、ウン十年ぶりである。当時はまだ五條市ではなく大塔村であった。

国道168号線沿いに道の駅「吉野路大塔」があって、“星のくに”はそれに隣接した高台にある。この写真は、道の駅を上から見下ろす場所から撮った。


私達が泊まったのは「ドーム付きバンガロー」。近くにスライディングルーフなどがある。


ドーム内の望遠鏡はFCT125で架台はMS-5。


さて、肝心の天気の方だが、運悪く台風4号が日本付近を通過している最中であり、初日の8/11の夜は曇りで、ぱらぱらと雨も降ってくる状況であった。23時頃に少しだけ晴れ間があり、大きな流星を一つだけ見る事が出来たが、それで終了。持参した機材もドームのFCT125も出番なしであった。

2日目(8/12)の晩も夕方までは曇りがちであったが、22時頃から急速に晴れ間が見え始め、快晴となった。そこで早速スカイメモを出して広角で撮影しながら空を眺めることにした。

しかし、この場所は前述の通り国道沿いであり、道の駅の隣であるので、観測場所としては好条件とは言えない。道の駅に次々と入ってくる車のライトで周囲の建物や樹木などが照らされてかなり目障りだ。
また、ペルセ群極大ということで、宿泊客や道の駅から昇ってくる人も多く、中には懐中電灯で空を照らしたり、フラッシュを光らせて写真を撮る人もいた。有名流星群の極大日のような日には、各地の天文施設がこのような状態になるのは仕方のない事なのだろう。

そのような状況下ではあったが、流星は順調に流れており、あちこちで「流れた」という声が上がっていた。私はカメラを触りながらだったので、1時間ぐらいの間に数個しか見えなかったが、寝転んでずっと空を見続けていた人は、10個以上は見ていると思う。ペルセ群らしく、明るくて痕を引く派手なものが多かった。

また、バンガローのFCT125では木星を見る事が出来た(時間があれば直焦点をやってみたかったが、今回は出来なかった)。

なお、SQM-Lで光害測定をしたところ、下記の通りとなった。

【2010/8/12 22時57分】
天頂:20.8(等/平方秒)
南45度:20.9(等/平方秒)
北45度:20.7(等/平方秒)

いつもの砥峰高原と逆で、南は低空まで光害がない。また、北の方は光害がある。
道の駅に多くの車が入ってライトを点けている状況での測定なので、普段はもっと暗いのかもしれない。

さて、晴れてから1時間ぐらいしたころ、今度は急に霧が発生し、全天を覆い尽くしてしまった。それから2時半ぐらいまで粘っていたが、結局霧が晴れず撤収となった。

写真の方には流星が全く写っていなかった。カメラを向けていた方向にも結構明るいのが流れたと思うのだが、残念だ。

わし座~いて座の天の川
わし座~いて座の天の川
  • KissX2 / タムロンA16
  • 17mm F2.8開放
  • ISO800 / 180sec
  • スカイメモRによるノータッチガイド

右下の黒い部分はバンガローの屋根。周囲の明かりを避けて建物の間の狭いところで撮影したので、こうなった。天の川と流星の組み合わせを狙ったが、写ってくれなかった。

それから、先日専用三脚をカメラ用三脚に変えたスカイメモだが、問題なく撮影が出来た。ただし、極軸はかなり合わせにくくなった。極軸望遠鏡のパターンに北極星を入れるべき切れ目があるのだが、そこに北極星をどうしてもぴったり入れられなかった。なので望遠レンズではちょっと辛いと思う。

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