先日発売された「ステラナビゲータ9」のバージョンアップ版が届いた。
今回のバージョンアップにおける新機能で、発売前から特に注目していたのが星図上に写真を貼り付けられる「画像マッピング機能」だ。写真を貼り付ける際の位置合わせ、拡大・縮小や回転なども自動で調整してくれるらしい。ここで、広角レンズ画像の場合は歪曲収差の調整が必要になるが、それについては事前に情報が無かったのが気になるところであった。
とりあえず、これまで撮った写真を試しに貼り付けてみた。kissX2(APS-C)のセンサーサイズで200mm望遠や望遠鏡直焦点画像については、初期配置で画像の大きさや角度をラフに合わせるだけで、後はボタン一つで自動で正確な位置合わせをしてくれた。もちろん、複数の画像を重ねることもできる。
そして、これがやってみるとなかなか面白い。これまで撮影した写真をマップ上に並べて行くことが、コレクション的な作業であるためかもしれない。
たくさん写り込んでいる小さな銀河の同定が一発で出来る。これまでは星図で一つ一つ確認しながら画像編集ソフトで番号を書き込んでいた(例はこちら)。
各画像はそれぞれ独立して明るさとコントラストを調整出来るので、継ぎ目を目立たなくすることも出来る。
望遠レンズで撮った画像を、直焦点の構図決定の参考に用いる事が出来る。散光星雲の輪郭は星図にも用意されているが、こちらの方が分かりやすい。
複数画像を重ねる順番も指定出来る。
天の川のように星で埋め尽くされている領域でも、自動位置合わせが機能した。
淡い散光星雲の撮影についても、構図決めがやりやすくなると思う。
星図と撮影日時を合わせると、彗星の位置も合う。なお、画像ファイルのEXIF情報から自動で日時を合わせる機能もあるようだ。
ただし、50mmレンズの画像については、どうしても自動で合わなかった。やはり歪曲収差の影響があるのだろうか。位置合わせのオプションには一応「歪曲補正」のチェックボックスもあるので、一応は補正してくれているようだが、それでも追いつかないようだ。今のところ簡単に試してみただけなので、もう少しコツがつかめると広めの写野でも合わせられるようになるのかもしれない。
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