先日導入したポータブル赤道儀「JILVA-170」とミニボーグ60EDでノータッチ撮影用のとりあえずの構成をしてみた。やはり慣れたドイツ式が使いやすい。先日の「ジャコビニ・チンナー彗星とM35」はこれで撮影したもの。
ポタ赤というよりは小型赤道儀並の大きさになってしまった。三脚がケンコーSE2赤道儀用の流用のため大きくて重い。三脚がウェイト軸と干渉しないよう、三脚の本来北側になる足を南になるようにしている。
JILVAのターンテーブルに付ける標準のベンチバーも購入していたが、ドイツ式にするため、家に余っていたビクセン規格アリミゾのプレートホルダーを取り付け、ビクセンのスライド雲台プレートDD、APフォトガイダー用ウエイト軸、バランスウェイトWT1.9kgを付けた(ウェイトは1.9Kgの物でちょうど良い感じ)。これは「ポラリエ用マルチ雲台ベース」を買えばポラリエとも共用できる。特にポラリエ用極軸望遠鏡を付けっぱなしに出来るのは利点。ポラリエは軽いので、ちょっと当たっただけで動いて、折角合わせた極軸がずれる事が多い。
そのままではターンテーブル中央に突き出ているカメラネジが干渉するので、プレートホルダーの中央に穴を空け、両脇のM8のボルトで固定。
赤緯軸は、とりあえず暫定的に粗動のみのパノラマ雲台「PB-70」と安価なアルカスイス互換クランプを付けた。
これはスライド雲台プレートDDとの接続がカメラネジ1本なので緩んで回転してしまう恐れがあり、赤緯軸周りのバランスには注意が必要。先日の試写でも赤緯方向に流れているコマがある程度あった。その原因がこの部分なのか、クランプの締め方が緩かったのか、他の要因なのかはまだよく分からない。できればネジ2本で確実に止められる回転装置に変えたいが、しっかりした物はそれなりに高額なので迷うところ。
ミニボーグ60ED+レデューサー(7885)の部品構成はとても覚えきれず、一回バラすとおそらく再現不可能なので触らないようにしている。保持は純正の鏡筒バンド2つをアルカスイス互換プレートに付けてバランスを取っている。
また、先日の試写でカメラのファインダーやライブビューでの天体導入がやりにくかったので、次から長年使い慣れた笠井トレーディングの正立直角付けることにした。このファインダーとポルタ経緯台でM天体は全て手動導入できたので、M天体クラスなら自動導入無しでも何とかなるはず(SE2赤道儀で自動導入に頼っていたので、もう無理かも・・・)。
極軸望遠鏡を付けるのを忘れていたので、別撮り。
極軸望遠鏡は、JILVAと一緒に購入した「ナンチャッテ極望(正立・明視野照明付)」で、金属プレートの保持具でJILVAの本体にネジ止めする。光軸は出荷時に調整して頂いてるとのこと。
極望パターンの「βUMi」の矢印の向きを、実際の星空のこぐま座β星の向きに合わせて、○の中に北極星を入れるだけ。これで必要な設置精度は出るそうだ。実際先日の試写でもこれで300mm・150秒程度なら問題なかった。
ただ、私が遠征する場所は低空が開けていない事が多く、こぐま座βが下方に来たときは合わせにくくなりそう。スカイメモRの方式(北極星と近辺の2星で合わせる方式)に長年慣れているので、できればそれを使いたいが、自分でパターンを作って交換するのはハードルが高そう。
とりあえずの構成が出来たが、9月はほとんど晴れず、十分な試写が出来ていない。まともに撮れたのは先日のジャコビニ・チンナー彗星(21P)だけ。
M45も撮ろうとしたが、晴れ間がわずかしか無く、150秒×3コマで終わってしまった。画像が荒いし淡い星雲も出てこない。
一応これで動作は問題無さそうなので、あとは晴れてくれれば撮影していきたい。
赤緯軸(PB-70)のカメラネジやクランプ緩みによる赤緯方向の流れが有るのかどうかは要チェック。
コメント