RStackerがバージョン0.4.0でキヤノンEOSのRAWファイル形式(CR2)の直接読み込み・書き出しに(暫定)対応した。
これまではRAP2と同様に一旦DNGに変換してから読み込み、書き出しもDNG形式のみだったので、ダークやフラットなどの処理後はDNG形式に対応しているソフトでないと現像できなかった。たとえば純正のDigital Photo professional(DPP)やステライメージはDNG未対応なので、それらでは現像できなかった。
今回のバージョン0.4.0では、CR2への書き戻しが出来るため、ダーク・フラット処理後のCR2ファイルをDPPで現像できる。
ただし、対象となる機種の有効画素領域情報を取得するため、CR2ファイルを一旦DNGコンバーターでDNG変換し、そのファイルを読み込ませて登録する必要がある(これは初回使用時の前の一回のみで良い)。この手間があるため、現状では「暫定」対応となっている。なぜこのような手間が発生するかについては、作者のブログ記事にて説明されている。
個人開発のフリーソフトでは、未公開情報を得て利用するのはなかなか難しい。CR2ファイルをEOS全機種について全て集めればソフトに組み込んでおけるが、それも無理なので、いまはこのような対応になっている。
さて、私も早速60DaのCR2ファイルで試してみた。画像はあえてノイズの多い真夏撮影のものを選んだ。
まず、CR2をそのままDPPで現像したもの。トーンカーブとレベルは調整しているが、ノイズ低減はデフォルトのまま。
次にRStacerでダーク減算、フラット処理をしたあと、DPPで現像したもの。
周辺減光が低減されてフラットになっていることが分かる。
下は中心付近のピクセル等倍切り出し。
輝点ノイズが低減されていることが分かる。ただ、ランダムノイズは消えないので複数枚コンポジットで低減ずる必要がある。
私は普段、RStackerで処理したDNGをLightroom(Camera RAW)を使って現像している。それは現像時のノイズやフリンジ低減の優秀さのためだが、今回はCR2をDPPで現像し、その後ステライメージとPhotoshopで処理してみた。
やはり慣れないせいか、ノイズが目立ってしまったが、一応、Rstacerで書きだしたCR2でちゃんとDPPによる現像が出来る事を確認した。
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