散開星団NGC2194・NGC2169(37星団)付近

散開星団NGC2194・NGC2169付近
オリオン座の散開星団NGC2194・NGC2169付近
  • 【環境】2022/2/28 20:42 – 23:38 / 兵庫県明石市/気温5℃/光害レベル:SQM-L測定値=18.3
  • 【光学系】BORG71FL+レデューサー0.72xDGQ(288mm F4.1)/ Comet BPフィルター
  • 【カメラ】ASI294MC Pro
  • 【架台・ガイド】AZ-GTi(赤道儀モード)/ASIAIR Pro/SVBONY 30mm F4ガイド鏡/ASI120MM Mini
  • 【ソフトウェア<撮影&ガイド>ASIAIRアプリ(Android)/ <処理>(下記の通り)
  • 【撮影法】センサー温度0℃・ゲイン200・オフセット30/180sec x 51コマ(合計153分)
  • 【処理法】
  • 前処理(リニア):PixInsight – WBPP, ABE, DBE, PCC
  • 後処理(ノンリニア):ステライメージ9・Photoshop
  • 3×3ソフトビニング・周辺部若干のトリミング有り

光害地の自宅にて、オリオン座の散開星団NGC2194とNGC2169、およびその周辺の小さな散光星雲を撮影した。

この領域はオリオン座の北部のふたご座寄りで、オリオンが棍棒を振り上げている側の腕の部分になる(下の星図参照)。

今回の写野

この付近にはオリオン大星雲、馬頭星雲、燃える木、ばら星雲、モンキー星雲、M35、かに星雲など、明るくて有名な星雲が目白押しなので、わざわざこの領域を撮影することは今まで無かった。今回は平日の夜にAZ-GTiとBORGで気軽に撮影するのに、光害地での短焦点でも写りやすい散開星団を対象と考えたが、近くの「おうし座の二重星団(NGC1807&1817)」や、ふたご座のM35はこれまで撮影したことがあったので、ちょっと地味だが、この領域を撮影してみた。

下の画像は星雲・星団の番号入り。

オリオン座の散開星団NGC2194・NGC2169付近(番号入り)
オリオン座の散開星団NGC2194・NGC2169付近(番号入り)

画像中央からやや左下寄りに散開星団NGC2194(視直径10’)がある。星の粒が小さくて密集しており星団として分かりやすい。M71のような集中度の低い球状星団のようにも見える。

一方、画層右上に散開星団NGC2169(視直径7’)があるが、こちらは星の粒が大きく、星の数が少なくてバラけており、星団として認識しにくい。単なる星の並びのようにも見える。この星団は星の並び方が数字の「37」に見えることから「37星団(The 37 Cluster)」と呼ばれているようだ。下の画像はピクセル等倍で切り出したものだが、たしかに「37」に見える。

37星団(NGC2169)
37星団(NGC2169)

散光星雲については、Sh2-269とSh2-271が小さいながらも明るいので結構目立って写っている。この2つは長焦点で狙ったら面白いかも。Sh2-267はやや淡くわかりにくい。この写野内には他にもSh2-268や270などのHII領域があるはずだが淡すぎてわからない。


今回の機材は、BORG71FLとレデューサーのセット(f=288mm, F4.1)にASI294MC Pro, Comet BPフィルターを付け、ASIAIR Proで制御した。これら一式はプレート上にひとまとめにしており、まとめてAZ-GTi(赤道儀モード)に載せている。

AZ-GTi(赤道儀モード)に機材を載せたところ
AZ-GTi(赤道儀モード)に機材を載せたところ

自宅バルコニーは無線LANが不安定になりがちなので、先日有線LANのケーブルを室内から引き出した。

そのため、ASIAIR Proは自宅内LANに有線接続になっており、操作も同じ自宅LANに接続したAndroidタブレットから行っている。自宅LANを介した接続の利点は、同じ自宅LAN内のデスクトップPCからASIAIR Pro内の撮影済み画像ファイルにアクセスできること。撮影画像の品質を詳しく確認するため、デスクトップPCに転送してすぐステライメージやPixInsightで処理して品質を確認できる。有線LAN接続なので転送速度も速い。

また、ASIAIR ProとAZ-GTiの接続も安定性を重視して有線にしている。これについては、SynScan USBアダプターを用いている(Telescopeは「EQMOD Mount」でシリアル接続(Baud:9600))。

そのためケーブルだらけになって見苦しいが、安定性は向上したので仕方がない。

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