- 【環境】2021/3/18 21:03 – 23:10 / 兵庫県明石市/気温8℃/光害レベル:SQM-L測定値=18.7(月齢5.1の月明あり)
- 【光学系】ミューロン180C + 純正レデューサー(1780mm F9.9)/ CometBPフィルター
- 【カメラ】ASI294MC Pro
- 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/SVBONY 30mm F4ガイド鏡/ASI120MM Mini
- 【ソフトウェア】<撮影>APT3.84/ <ガイド>PHD2/ <処理>(下記の通り)
- 【撮影法】センサー温度0℃・ゲイン300・オフセット30・60sec x 110コマ/PHD2によるオートガイド
- 【処理法】
- 前処理(リニア):PixInsight – WBPP, ABE, DBE
- 後処理(ノンリニア):ステライメージ9・Photoshop CC
- ピクセル等倍で星雲周辺を640×800で切り出し
(注)「エスキモー」の呼称に関しては様々な議論があります(参照:Wiki 、NASA・天体の通称について見直し、東日本放送)。
先日からミューロン180C+レデューサー(1780mm・F9.9)で系外銀河を2対象撮影した(M66とNGC2903)。結果としては、銀河周辺の淡い腕部分は光害に埋もれ、2時間程度の露出時間ではハッキリとあぶり出せないことがわかった。一方、視直径は小さいが輝度が高い惑星状星雲は、光害地でF値の大きな(暗い)鏡筒を用いた撮影に最も適していると思う。そこで今回、ふたご座のNGC2392(通称・エスキモー星雲)を撮影した。
この星雲は視直径が42秒角程度で、最接近時の木星とほぼ同じ程度しかない。このように視直径が小さい天体は大気のゆらぎの影響が大きいため、最近では惑星と同じく超短時間露出の多数フレームをAutoStakkert!等で選別・スタックする手法も広まってきているようだ。しかし今回の私の撮影については、60秒露出で115コマ撮影したうち5コマのみ除外した110コマをスタックしたので、ほぼ無選別になる(実際ガイドミスはほぼ無く、除外したコマは振動などによるブレで星像が歪んだもの)。スタックしてステライメージ9のマルチバンドシャープで処理すると、フードの外側のシワの部分が見えるようになった。
なお、画像を上下反転して見ても「フードをかぶった人の顔」にはあまり見えない。むしろ一昔前の球体形状のWEBカメラに見える。私も昔WEBカメラをレンズ除去改造して惑星撮影やオートガイドに用いていた。
下の画像はトリミング無しのもの(25%に縮小)。
広い宇宙空間に、不思議な模様の球体がポツンと浮かぶ様子は異様に感じる。
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