- 【環境】2022/5/4 1:16-1:24 /兵庫県たつの市/気温16℃/光害レベル:SQM-L測定値=20.2
- 【光学系】XRリケノン 135mm F2.8 -> F4.0
- 【カメラ】PENTAX KP
- 【架台・ガイド】三脚固定・アストロトレーサー使用
- 【ソフトウェア】<処理>(下記の通り)
- 【撮影法】ISO3200, 60sec. x 8コマ
- 【処理法】
- RStackerでダーク減算
- Lightroomで現像
- PixInsight・ステライメージ9・Photoshopで調整
- 3×3ソフトビニング・トリミング有り
先日の「たつの市へのプチ遠征」ではポータブル赤道儀を持参せず、三脚固定でPentax KPによるアストロトレーサーを用いた撮影のみとした。
このときは広角ズームレンズによる天の川撮影が主な目的だったが、135mm望遠レンズも持っていったので、少しだけ星雲の撮影も行った。まずは、いて座の代表的な散光星雲であるM8(干潟星雲)とM20(三裂星雲)の組み合わせ。1分✕8コマ=合計8分間だけの露出時間だが、M8の東(左)の「猫の手星雲」もうっすらと写った。
アストロトレーサによる撮影は赤道儀と違ってカメラは動かないため、コマごとに対象天体が写野内を移動していき、最後には写野外に出てしまう。写野内の移動は焦点距離が長くなるほど大きいため、望遠レンズでは数コマ程度しか撮影できない。
下の画像は、画像処理初期段階でStarNet++2.0で星消しをしたトリミング前の画像を、極端にコントラスト強調したもの。
中央部と外縁部でノイズの量が異なることが分かる。主対象のM8とM20がある中央部は8コマ分全て加算平均されているが、周辺にいくにつれて加算平均枚数が減り、外縁は1コマしか使われていない。そのため中央部のみをトリミングせざるを得ない。
それならば、星雲が写野中央からズレてきたときには、三脚の雲台を調整して中央に戻せば更に撮影を継続できるのでないかとも思う。しかし、そこまでの手間を掛けるぐらいならば、素直にポラリエ等のポータブル赤道儀を用いた方が楽なはず。アストロトレーサーの利点は、固定撮影と同じ手間で簡易的な追尾が出来ることなので、手間が増え過ぎるのは本末転倒。ただしポータブル赤道儀が現地で故障したときなどは、上記のように構図の再調整を行いながら延々と撮影を継続できる。
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