夜露防止ヒーターの電源をエネループで

スカイメモRを復活運用するために三脚をカメラ三脚にして設置を簡単にしたが、ここで夜露防止ヒーターの電源が問題として残った。

昨年半ば頃までは、夜露防止に「エネループカイロ」を用いており、フードの長い望遠レンズではそこそこ使えていたが、フードの短い広角レンズでは湿度が高い日に夜露がついてしまう事があった。

そこで、こちらのサイトから「夜露防止ヒーター」を購入し試用したところ、かなりの効果があり、広角レンズを天頂へ向けても全く夜露がつかなくなった。ただし、このヒータには12V電源が必要であり、そのために「SG-3000DX」という大きめのポータブル電源を持ち出すことになってしまった。当時はスカイメモ自体の設置に手間をかけていたので、電源が一つ増えたぐらいの事はあまり気にならなかったが、今回はなるべく手軽にスカイメモを使いたい、という方針なので、もっと軽い電源を検討する必要が出てきた。

最初は「SG-1000」を考えたが、それでも荷物になるので、もっと小さい電源としてエネループを試してみる事にした。コンパクトにするということで、単3のエネループ8本と、単3が8本直列になる電池BOXを購入した。エネループは1.2Vなので、8本で9.6Vになる。12Vにするなら10本にしなければならないが、10本では運用しにくいので、とりあえず8本とした。

部品が揃ったところで、早速ヒータ温度のテストを行った。ヒータは「タイプ2」で、12Vで0.33Aである。

まず、実績のある12V(SG-3000DX)での測定だが、2個所の温度を測定出来る温度計で、外気温とレンズに付けたヒーター温度を同時に記録した。その結果が下のグラフである。

おおよそ外気温プラス20℃~21℃のヒータ温度であり、これと同程度の発熱があれば、湿気が多くても夜露は付かないということになる。なお、SG-3000DXは十分な容量があるので、このテストは80分で打ち切った。

さて、次にエネループだが、購入して封を切ってすぐのエネループをそのまま使った。充電済みで自然放電も少ないので、ほぼフル充電(1年後でも85パーセント以上)のエネルギーが残っているそうだ。単3×8本の電池BOXはレンズと比べてもかなり小さく、カメラバッグの片隅に入れることが出来る。結果は下のグラフの通りとなった。

およそ6時間ぐらい外気温プラス17℃~18℃程度のヒータ温度を保つことが出来た。これはSG-3000DXに比べて1割ほど低い温度となるが、おそらく大丈夫だろう。7時間ぐらいで急に温度が低下した。

6時間なら、新月の夜でギリギリといったところだろう。実際はもっと気温が低い場所で使うことになるが、特に冬期にどの程度まで時間が短くなるかが問題だ。エネループは比較的低温に強いと言われているが、それでも性能が低下することは確かだろう。ただ、数時間も撮影が継続する体勢に入ったなら、SG-3000DXを車から降ろしているはずなので、エネループが切れた時点で切り替えれば良いだろう。

遠征時に現地に着いてからの様子見で、固定またはスカイメモで手軽に撮影する際の夜露よけヒーター電源としては、軽くて良いと思う。

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