M8 干潟星雲(光害地)

M8 干潟星雲
M8 干潟星雲 (いて座の散光星雲・視直径60′ x 35’)
  • 【環境】2020/4/25 2:12 – 3:51/兵庫県明石市/気温5℃/光害レベル:SQM-L測定値=18.9
  • 【光学系】FLT98CF + フラットナーレデューサー4(約490mm F5)/サイトロンQuad BPフィルター
  • 【カメラ】ASI294MC Pro
  • 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/D=50mm F4ガイド鏡/Lodestar Autoguider
  • 【ソフトウェア】<撮影>APT3.84/ <ガイド>PHD2/ <処理>(下記の通り)
  • 【撮影法】センサー温度 0℃・ゲイン200・オフセット30・180sec x 30コマ/PHD2によるオートガイド・ディザリングあり
  • 【処理法】
    • ステライメージ8によるダーク減算、フラット補正、デベイヤー
    • FlatAideProによるシェーディング補正
    • ステライメージ8による加算平均
    • Photoshop CC、ステライメージ8による調整
    • 2×2ソフトビニング、トリミングあり

2020年4月24日の夜(25日未明)に光害地である自宅バルコニーから撮影した、いて座の散光星雲M8。

M8はその形状から干潟星雲(ラグーン星雲)とよばれている。日本から見える散光星雲の中では大きくて明るい部類で、M42(オリオン大星雲)NGC7000(北アメリカ星雲)NGC2237(ばら星雲)などと並び、銀塩時代から撮影しやすい星雲として知られている。

ただし、赤緯が-24°と南寄りに位置しているため南中高度が低く、市街地の住宅地からは撮影できるチャンスが少ないのと、低空の光害の影響も大きい。

今回はQuad BPフィルターによって光害の影響を極力排除したが、南中時に薄明が始まってしまい、そこで撮影終了となったので、合計露出時間は90分に留まった。4月下旬は、いて座を撮影するには少し時期が早いが、このあとの梅雨を考えると少しでも見えている間に撮影しておいたほうが良い対象である。

画像処理は全体的に淡めで、干潟を思わせる淡い暗黒帯の大きなうねりを控えめにして、小さくて濃いグロビュールを意識して強調した。

光害地の低空天体だが、ワンショットカラー撮影90分程度でこのぐらい出すことができれば、自分としてはまずまず満足できる。

なお、下の画像は2009年6月28日に、光害地の加古川市内から、同じFLT98で撮影したM8。フィルターはLPS-P2でカメラはKiss X2。レデューサーは無し。

M8 干潟星雲
M8 干潟星雲
  • 【環境】2009/6/28 23:49 – /兵庫県加古川市/気温不明/光害レベル:SQM-L測定値=未測定
  • 【光学系】William Optics FLT 98 Triplet APO(D=98mm f=618mm)直焦点/LPS-P2フィルター使用
  • 【カメラ】EOS Kiss X2(無改造)
  • 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀
  • 【ソフトウェア】<オートガイド>iAG<撮影> – <処理>(下記の通り)
  • 【撮影法】ISO400/180sec x 9  
  • 【処理法】:ステライメージ6,Photoshop Elements5による処理、2×2ソフトビニング後、トリミング

レデューサー無しのF6.3で露出時間がたった27分、カメラも(今となっては)古いKissX2無改造機なので、淡い部分がほとんど写っていない。このときは銀塩から移行して間もない頃だったので、合計露出時間を数時間も掛けようという発想があまりできなかった。

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