【機材】 William Optics FLT 98 Triplet APO

・2009年4月購入

William Optics FLT 98 Triplet APO
William Optics FLT 98 Triplet APO

新規に購入した口径98mm、F6.3のトリプレットアポ。鏡筒はカーボンファイバー製。

約2年前、観望用としてED100Sfとポルタを購入して主にベランダで使ってきたが、昨年10月に購入したSE2赤道儀に載せるようになって、その鏡筒の長さによる扱いにくさが問題となった。手動のポルタならベランダ手すりなどに多少干渉しても問題ないが、モーター駆動の自動導入赤道儀では大きな破損につながりかねない。そのためベランダ手すり側に寄せられないし、F9の暗さは写真撮影にも向かない。

というわけで昨年末からずっと手頃な鏡筒を検討していた。当初は候補としてSKY-90かFSQ-85あたりを考えていたが、やはり10cmクラスの口径は欲しい。しかしFSQ-106は高価すぎる。笠井トレーディングのNERIUS-100EDはF6という明るさ(鏡筒の短さ)で気になっていたが、どうしようか迷っているうちに春になってしまった。

4月に入ったとき、「スタークラウド」でこのFLT98が値下げになったので、良い機会と思って購入に踏み切った。ここで購入する直前になっても、同じWO社の鏡筒であるFLT110Lightがほぼ同価格であることに気づき、再び迷った。しかしFLT110はF7なので鏡筒が長く、鏡筒長問題の解決にならないし、重量もかなり違うので、やはり軽くて短いFLT98の方にした。また、「この金額出すなら、TSA-102では?」とも思ったが、同様の理由で却下した。

アルミケース
アルミケース

さて現物だが、鮮やかな赤色の大きなアルミケースに入って到着した。このアルミケース自体かなり重く、これに鏡筒を入れて駐車場まで持ち運ぶ気にはなれない。野外へ持ち出す際は別途クッション入りバッグ等が必要だろう。

ポルタに載せてカメラ(Kiss X2)を装着
ポルタに載せてカメラ(Kiss X2)を装着

このところずっと天候に恵まれず、まだまともに星を見る事も試写することも出来ていない。とりあえず、ポルタに載せてカメラ(Kiss X2)を装着してみた。

純正のファインダーは購入していなかったので、あり合わせのプレートを使い、鏡筒バンドに手持ちの笠井90°正立ファインダーを付けてみた。

フード
フード

フードは伸縮式で動きは結構固い。キャップは金属製で脱着するのが結構固め。両方とも緩くて簡単に外れたり動いたりするよりは安心感があって良いが、フード伸縮時やキャップ取り外し時には気をつけないと架台ごと動いてしまう。

フォーカサー
フォーカサー

フォーカサーは減速装置付きで、スムースに動く。接眼部ごと回転させることも出来る。

アリガタプレートと鏡筒バンド
アリガタプレートと鏡筒バンド

付属のアリガタプレートと鏡筒バンドはM6のボルトで止める。M8ではなくM6なのでちょっと頼りない感じがするが、鏡筒重量は3.5Kgなので、これで良いのだろう。アリガタプレートには脱落防止ネジが付いていないので、スルリと抜け落ちてしまうのではないかと心配になる。そこで鏡筒バンドにM6のネジを付けて脱落防止の対策とした。

98mm F6.3トリブレットレンズ
98mm F6.3トリブレットレンズ

98mm F6.3トリブレットレンズ。ロシアのデザイナーの名前が入っている。


鉄道を撮影
鉄道を撮影

とりあえず何か撮らないと気が済まないので、ベランダから見える鉄道を撮影してみた。ピント合わせはライブビューとマイクロフォーカサーによって比較的楽に合わせられる。しかしポルタでは剛性が低く、10倍ライブビューでのピント合わせではかなり振動する。本格的に昼間の撮影に使うなら、もっと剛性の高い三脚(架台)が必要と思う。

223系 新快速
223系 新快速
キハ181系「はまかぜ」
キハ181系「はまかぜ」

再来年には新型車になるそうだ。

シャッター速度を稼ぐためにISO800にして、連写をするため高感度ノイズ低減をOFFにしたら、かなりノイズが目立つようになってしまった。普段は日周運動より速く動くものを撮らないので、なかなかシャッターを切るタイミングがつかめない。


スタークラウドWEBショップでも言及されているが、最近は野鳥などの撮影に天体望遠鏡を使う事例が増えているそうだ。確かにこのぐらいの大きさならなんとか野外に持ち出せる。ただし、FLT98はサイズの割にはずっしりと重い印象を受ける。トリプレットのためか、特に対物レンズ側が重い。

週間予報ではしばらく曇りがちの天気が続くそうで、梅雨入りも間近。なかなか星が見られないと、私もこれを担いで鳥でも撮りに行ってみようかという気になってくる(しかし私は野鳥のことは全然分からないので、実際は誰か先生がいないと無理だ)。

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