昨夜(11/16)に撮影した火星。
まず眼視で確認したところ、4日前(11/12)の撮影時とほぼ同じ中央経度(58°弱)のはずなのに、模様の様子がかなり違うことに違和感を覚えた。どうやらその頃発生した「黄雲」が広がってきて、南半球の模様を覆ってきているようだ。
11/12の眼視観測では、クリュセ平原(クリセ)がとても目立って明るいことに注意を惹かれたが、どうやら黄雲の発生だったようだ。今回はクリセの付近は11/12ほどの明るさは無かったが、画像処理するとまだ黄雲はかかっているようだ。何故か眼視と撮影画像で模様の印象が異なるが、波長による感度が肉眼とカメラで違うからだろうか。また心理的なものもあるかもしれない。
下の画像は11/12との比較。
画像処理してみると、今回(11/16)は中央付近に目立った二重の横線が見えるが、これは黄雲の濃い部分のようだ。場所としてはマリネリス峡谷付近となる。またその南のエリトリア海、左の太陽湖も隠されつつある。
前回大接近時のように全体が覆われてしまうと面白くないが、今回のように部分的に流れがわかるのは興味深い。そろそろ観測好機が終わりつつある火星だが、最後の方でとても面白いものを見ることができた。
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