- 【環境】2021/4/9 23:49 – 4/10 2:46 / 兵庫県明石市/気温5℃/光害レベル:SQM-L測定値=18.4
- 【光学系】FLT98CF + フラットナーレデューサー4(約490mm F5)/Comet BPフィルター
- 【カメラ】ASI294MC Pro
- 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/D=50mm F4ガイド鏡/Lodestar Autoguider
- 【ソフトウェア】<撮影>APT3.84/ <ガイド>PHD2/ <処理>(下記の通り)
- 【撮影法】センサー温度0℃・ゲイン200・オフセット30・180sec x 51コマ/PHD2によるオートガイド・ディザリングあり
- 【処理法】
- PixInsight: WBPP、DBE、ABE、PCC
- Photoshop CC、ステライメージ9による調整
- 2×2ソフトビニング・トリミングあり
春の空は系外銀河だらけで球状星団は数少ない。その中でもメシエ天体として明るく目立つかみのけ座のM53と、その東側に約1°弱離れて並んでいる少し暗めのNGC5053をまとめて撮影した。
M53のシャプレー・ソーヤー集中度は、12段階中の密な方から5番目のⅤで普通程度。一方NGC5053の方はデータを見つけられず不明だが、かなりまばらな印象で一見散開星団のよう。
系外銀河や散開星団同士が接近している様子は数多く写すことができるが、球状星団はそもそも数が少ないので、これだけ大型の組み合わせとなると珍しい。球状星団が密集しているいて座~さそり座付近でいくつか見られるぐらいだと思う。
この組み合わせは同じ光学系で2013年に神河町(大河内高原内)で撮影していた(カメラはKiss X2)。
このときの画像を見ると、今回とあまり変わらないように思う。8年前に光害の少ない遠征地まで出掛けて撮影したのと同程度の画像が、現在は光害地の自宅で得られるようになった。これは高性能なカメラやフィルター、画像処理ソフトのおかげだが、これは淡い部分が少ない星団だからこそ。系外銀河の外縁部や淡い散光星雲・分子雲などはどうしても光害に埋もれるため難しい。
また球状星団と散開星団は一応それなり写せるが、対光害フィルターを付けると星の色が出にくくなるし、露出時間も多く必要になる。やはり労力をかけて遠征する意味はあると思う。
コメント