さんかく座の系外銀河 NGC925

さんかく座の系外銀河 NGC925
NGC925(さんかく座の系外銀河・光度10.7等・視直径10.47’x5.75’)
  • 【環境】2022/10/29 1:12 ~ 4:06 / 兵庫県明石市/気温 14℃/光害レベル:SQM-L測定値=19.0
  • 【光学系】R200SS + エクステンダーPH(1120mm F5.6)/ Comet BPフィルター
  • 【カメラ】ASI294MC Pro
  • 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/ガイド鏡:ミニボーグ50+クローズアップレンズNo.2/ガイドカメラ:ASI178MM
  • 【ソフトウェア】<撮影>N.I.N.A 2.0/ <ガイド>PHD2/ <処理>(下記の通り)
  • 【撮影法】センサー温度0℃・ゲイン200・オフセット30・180sec x 50コマ(合計150分)/PHD2によるオートガイド・ディザリングあり
  • 【処理法】
    • 前処理(リニア):PixInsight: WBPP, ABE, DBE, PCC, BXT
    • 後処理(ノンリニア):ステライメージ9・Photoshop
    • 2×2ソフトビニング・トリミング有り

昨年(2022年)秋に光害地の自宅で撮影した、さんかく座の系外銀河NGC925。今になってやっと処理したが、季節外れになってしまった。

さんかく座の系外銀河と言えばM33があまりに有名なのでその陰に隠れがちだが、このNGC925も長径が10分・光度10等級とメシエ級銀河並みに大きい。ただ中心部以外の腕はかなり淡いため、光害地では背景に埋もれてしまい形がはっきりしない。なんとなくボヤっとした感じの銀河。露出時間150分ではピクセル等倍にすると淡すぎてノイズが目立つため、2×2ソフトビニングで処理した。

NGC925の位置は下図の通り。

さんかく座の系外銀河NGC925の位置

この付近を狙える季節・時間帯であれば、どうしてもM31(アンドロメダ大銀河)やM33を撮影してしまうので、地味なNGC925を撮影する機会はあまりなかった。ただ口径20cm級のR200SSを購入してからは、これまで撮影したことのないマイナー銀河を狙うことも増えてきた。今回も、過去に撮影機会が多かったM31・M33を避けて、NGC925をあえて撮影してみた。

それから、一昔前ならこのような淡い天体を光害地で写野の中央に導入するのは一苦労だった。自動導入があったとしても、精度良く導入するためには対象天体の近くの星でアライメントをしないといけない。そこからの微調整は、数秒程度の試写でも良く分からず、少なくとも数十秒の露光を繰り返して位置を補正していた。しかし今はPlate Solvingの登場で格段に楽になった。特に今使っているN.I.N.A.はオンライン画像や自分で撮影した過去画像を用いた構図決めがとても使いやすく、淡く広がった星雲をぎりぎり写野に収めるなど、微妙な位置決めも一発で出来る。

アライメントもとる必要が無いので、光学ファインダーは台座も含めて撤去してしまったが、この便利さに慣れていると、なんらかのトラブルでPlate Solvingが失敗すると非常にあせってしまう。大抵は鏡筒やカメラを換えたときの設定ミスなのだが、光学ファインダーが無いので手動アライメントもできず、お手上げになる。やはり光学ファインダーぐらいはすぐ付けられるようにしておいた方が良いのかもしれない。

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