- 【環境】2024/4/13 19:57 ~ 23:54 / 兵庫県明石市/気温 20℃/光害レベル:SQM-L測定値=18.1(月齢5の月明あり)
- 【光学系】R200SS + エクステンダーPH(1120mm F5.6)/ Comet BPフィルター
- 【カメラ】ASI294MC Pro
- 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/ガイド鏡:ミニボーグ50+クローズアップレンズNo.2/ガイドカメラ:ASI178MM
- 【ソフトウェア】<撮影>N.I.N.A 2.3/ <ガイド>PHD2/ <処理>(下記の通り)
- 【撮影法】センサー温度0℃・ゲイン200・オフセット30・180sec x 77コマ(合計231分)/PHD2によるオートガイド・ディザリングあり
- 【処理法】
- 前処理(リニア):PixInsight: WBPP, ABE, DBE, PCC, BlurXTerminator, NoiseXTerminator
- 後処理(ノンリニア):ステライメージ9・Photoshop
- ピクセル等倍・対象付近を切り出し
光害地の自宅から撮影した、やまねこ座の系外銀河NGC2537。月齢5の月明下での撮影となったが、大きな影響は無かったようだ。位置は下図の通り。
NGC2537は「熊の手」のような面白い形をしているので、「熊の手銀河」、「熊手銀河」と呼ばれているらしい。さらに「熊の足銀河(Bear Paw Galaxy)」、「熊の爪銀河(Bear Claw Galaxy)」とも呼ばれているようだ。いずれにしても熊の前足か後足の形を連想させる。
また、アープ・アトラス(特異な銀河のカタログ)では6番に登録されている。
視直径は1.7分角と小さいため、今回はピクセル等倍で切り出した。そのため少しボヤけた画像になったが、熊の手(または足)の形ははっきり分かる。なぜこのような形になるのか不思議に思う。
今回の画像では、熊の手銀河の左(東)に暗く淡い銀河PGC23057(NGC2357A)が写っている。これは光度16.4等・視直径0.5’なので、ほとんどシミのようにしか見えない。
さらに上の画像の外側まで含めた広い領域でトリミングしなおすと、この周辺には多くの系外銀河が存在していることが分かる。
特に目立つのは下(南)に位置する長細い銀河IC2233。これは光度13.0等、長径4.7’と、そこそこの大きさで写りやすい。IC2233のみをピクセル等倍で切り出したのが下の画像。
普通の銀河は中央部に膨らみ(バルジ)があるが、このIC2233はそれが無く、長細い棒状に見える。
このように、今回は面白い形の銀河二つを一度に捉えることが出来た。
やまねこ座は地味な星座だが、今回の面白い二つの銀河以外にも、ヘッドホン星雲とか、銀河間放浪者星団とか、癖のある星雲星団が多くあって面白い(こちらのリンク参照)。
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