2023/11/12・C/2023 H2 レモン彗星が惑星状星雲NGC6781の側を通過

昨日の昼間はずっと曇っていたが、夕方になって急速に晴れ間が見えてきたので、自宅バルコニー(光害地)に急いでBORG71FLのセットを出して19時ごろから撮影を行った。露出は120秒で連続して撮り続け、バルコニーの柵に遮られる20時ごろまでの約1時間撮影出来た。

あまりにも慌てていたため、いつも測定している気温とSQM値を測定し忘れた。気温はおおむね15度ぐらいで、SQM値も大体いつもの18.0~18.5の間ぐらいだと思う。

撮影した画像のうち、19:00, 19:30, 20:00 の3コマを比較明合成したものが下の画像。

C/2023 H2 レモン彗星と惑星状星雲NGC6781
C/2023 H2 レモン彗星と惑星状星雲NGC6781 (30分ごと3コマを比較明合成)
  • 【環境】2023/11/12 19:00 – 20:00/兵庫県明石市/気温未測定(15℃ぐらい)/光害レベル:SQM-L測定値=未測定(18.0 – 18.5ぐらい)
  • 【光学系】BORG71FL+レデューサー0.72xDGQ(288mm F4.1)/ Comet BPフィルター
  • 【カメラ】ASI294MC Pro
  • 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/ASIAIR Pro/SVBONY 30mm F4ガイド鏡/ASI120MM Mini
  • 【ソフトウェア<撮影&ガイド>ASIAIRアプリ(Android)/ <処理>(下記の通り)
  • 【撮影法】センサー温度0℃・ゲイン200・オフセット30/120sec
  • 【処理法】
    • 前処理(リニア):PixInsight: WBPP, ABE, DBE, 比較明合成, BXT, NXT
    • 後処理(ノンリニア):ステライメージ9・Photoshop

この時のレモン彗星は「わし座」の中にあり、アルタイルの少し西側で惑星状星雲NGC6781の側を通過しているところだった(上の画像で右下隅にある丸い星雲がNGC6781)。この彗星の移動速度は速く、19:00に画面中央に入れて恒星基準の自動ガイドで撮影していたら、どんどん画面の端に寄って行った。

19:30の時点のレモン彗星の位置は下図の通り。

2023/11/12 19:30(JST)のレモン彗星(C/2023 H2)の位置
2023/11/12 19:30(JST)のレモン彗星(C/2023 H2)の位置

また説明なしの画像もとりあえず作成。

C/2023 H2 レモン彗星と惑星状星雲NGC6781
C/2023 H2 レモン彗星と惑星状星雲NGC6781

それから、連続して撮影した2分×30コマの画像を彗星核基準で加算平均し、シグマクリッピングで星の軌跡を目立たないようにしたのが下の画像。

C/2023 H2 レモン彗星(2023/11/12 19:00-20:00)・2分x30コマを加算平均
C/2023 H2 レモン彗星(2023/11/12 19:00-20:00)・2分x30コマを加算平均 わし座を通過中 推定光度7.0等

左上に向かって淡い尾がうっすらと見えている。光害地なのでほとんど背景に埋もれているが、何とか存在は分かる。遠征で無光害地に行けばもっとちゃんと写るのだろうと思う。


ところで、今回彗星が側を通過したわし座の惑星状星雲NGC6781は、こと座のリング星雲(M57)などに比べるとあまり知られていないマイナー星雲だが、撮影してみると結構面白い。

惑星状星雲 NGC6781
NGC6781 (わし座の惑星状星雲 ・光度 12.0等・視直径 1.8’)

この星雲撮影時の詳細は下記の記事参照。

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