つい先日の2022年6月8日に株式会社KADOKAWAから発売された図鑑「角川の集める図鑑GET! 星と星座」。
本書の内容については、発行元のサイトにて詳細に説明されている(試し読み有り)。
全天88星座全てについて、探し方や成り立ちなどがイラストや写真でわかり易く解説されており、各星座内の星雲・星団も写真をふんだんに使って解説されている。これまでの星座の本(図鑑)に比べて星雲や系外銀河の写真が多いように思う。この図鑑を見た子どもたちが実際の空を見て、肉眼で見える星座を実際の空でたどるだけでなく、その中にあるはずの目で見えない星雲にも興味をもち、天文台の大きな望遠鏡の観望会やプラネタリウム、科学館などに足を運ぶきっかけを増やすかもしれない。また、高校生や大学生になったときに天文部に入って、このような星雲の写真を撮ってみたいと思うようになるかもしれない。
私自身、小学生の低学年のときに宇宙の図鑑を見るのが好きで、それに載っている天文台の星雲写真(アレイ星雲やプレアデス星団、アンドロメダ大銀河)を見て、このような不思議で美しいものが空の上にあるのだと興味を持ち、それが学生時代に天体写真を撮影するきっかけになった。その頃はまだ銀塩時代で現在から見れば低レベルではあったが、昔図鑑で見た星雲を自分で撮影できたときは感動した。
この図鑑の特長としてはWEBとの連携、特にスマホ・タブレットの活用が考えられていること。例えば各季節の星座紹介ページでは、動画解説へのリンクがQRコードで掲載されているし、星座早見アプリのインストールも同じくQRで簡単に行える。
さらに、この図鑑シリーズ独自のカード集めシステムが有る。これは、QRで行けるWEBサービスサイト「GET+」からカメラを起動し、図鑑のページを捉えると、そのページのアイテムカードがGETでき、コレクションに追加できる。
たとえば、この「星と星座」の「ふたご座」の場合、まずカメラで図鑑内の「ふたご座」をうまく捉える。
キャプチャに成功するとカードがGETできる。
このように、GET+シリーズ図鑑は、昔ながらの写真やイラストによる大型図鑑の良さと、現代ならではのWEBやスマホ連動システムを上手く組み合わせ、子どもたちが自然に知識を身につけられるようになっている。特にカード集めやスマホに慣れ親しんだ今の時代の子どもたちに合ったシステムだと思う。また、図鑑の内容は子供でも分かるように平易な説明になっているが、その内容のレベルは高い。大人でも、天体観察初心者でもベテランでも十分楽しめる内容になっている。
なお、この図鑑に当サイト「A’s Balcony」からM35散開星団の画像を提供している。
コメント
写真が採用されてたんですね。
おめでとうございます。
つきさん、コメントありがとうございます。
画像サイズは小さかったですが、記念になりました。
本は大事に保管しておこうと思います。