金環日食の機材検討

(注)太陽“眼視用”の減光フィルターを装着していない望遠鏡や双眼鏡で太陽を見ることは、失明の危険があるので絶対に控えて下さい。また、NDフィルター等の“撮影用”フィルターでは、眼視には十分な減光となりません。撮影時は光学ファインダーを覗かず、ライブビューを用いて下さい。

また、NDフィルター等の“撮影用”フィルターでは、眼視には十分な減光となりません。撮影時は光学ファインダーを覗かず、ライブビューを用いて下さい。

最近は大きな黒点も出てきているということで、私も太陽撮影に関心が向いてきているが、そろそろ来年5月21日朝の金環日食についても機材の検討をしていこうと思っている。

私の住んでいる地域は残念ながら北限界線のギリギリ外側ということなので、前日からの移動が前提になる。場所や交通手段は全く未定だが、天候を見ながら移動ということもあるので機動性を重視したい。そのためSE2赤道儀やFLT98CFはちょっと大きすぎる。

そこで、とりあえず考えたのは以下の組みあわせ。

鏡筒はミニボーグ60ED、それをバーダープラネタリウムの「アストロソーラーフィルム」で減光する。架台はカメラ用三脚の雲台を外し、ケンコーNew KDS経緯台を付ける。カメラはEOS Kiss X2(無改造)とする。

アストロソーラーフィルムは簡易的に段ボールの枠に貼り付けただけだが、それで十分だと思う。その後側に巻いている布は、夜露よけのヒーターを包んでいるものだが、外すのが面倒なのでそのままにしている。

これで撮影すると、トリミング無しでこの(↑)程度の大きさになる(画像は20%に縮小)。ISO100で1/250秒の露出。
60EDの焦点距離は350mmなので、月や太陽には少し短めである。

60ed2xそこで、カメラマウント直前に笠井トレーディングの2インチショートバロー(2倍)を組み入れて撮影したものがこちら(↑)。ISO800で1/500秒の露出。

ここで気になったのが減光率が大きすぎるということ。このフィルターは元々眼視用なので減光率は10万倍と大きめ。撮影時には出来れば1/1000以上の高速シャッターを使用したいが、その為にはカメラのISO感度を上げなければならない。日食当日に薄雲があるような事を考えると、もっと減光率の小さいものを用意したほうが良さそうだ。

例えば、ND400とND16を重ねると6400倍。同じアストロソーラーフィルムの撮影専用タイプはD3.8という表記だが、これはおそらく10^3.8=6310倍。これで概ね今より4段速いシャッター速度が使える。

次にバローレンズを入れるかどうかだが、経緯台での運用ということを考えると、バロー使用は太陽像がちょっと大きすぎる気がする。雲が少ない場合は、経緯台でも微動を動かしながら太陽を難なく追尾できる。しかし雲が多い天気の場合、太陽が一旦雲に隠されてしまうと、経緯台では再導入に時間がかかる。赤道儀なら、極軸を大雑把に北へ向けておくと、赤径微動で西へ動かすだけで写野のどこかには戻ってくる。一瞬の雲の切れ目から太陽を捉えるためには、経緯台での高倍率(長焦点距離)はかなり不利だ。

そこで、今回撮影した「バロー無し(直焦点)」のピクセル等倍切り出し画像と、「バロー有り」で撮影した画像を直焦点と同等の太陽像まで縮小したもの(58.5%に縮小)を比較してみた。

今回は目立つ黒点がなくて分かりにくいが、それほど大きな差は無いように思う。バロー有りの方がISO800なので公平な比較ではないが、経緯台での運用のしやすさを考えると、直焦点でも良いのではないかと思う。

これについては、ボーグのテレコンバーターや、カメラレンズ用のエクステンダーレンズなどで1.4倍程度にするという選択肢もある。

最後に肝心のピント合わせだが、これはパソコンでEOS Utilityを用いたリモートライブビューを使いたい。これの200%拡大で合わせるのが最も確実なように思う。これについても、経緯台ではピント合わせ中に太陽が動いてしまうので、手早く合わせるためには慣れが必要だ。

日食までにはまだ時間があるので色々と試行錯誤して検討していきたいが、ND400などのフィルター類に関しては、直前には品切れになる可能性がある。必要になると思われるものは出来るだけ早く確保しておきたい。

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