前回仮組みした惑星撮影用のセッティングは、合成F値が42で狙いより暗くなり、再検討が必要なことが分かった(具体的には2.5倍パワーメイトの購入)。
それはさておき、金星撮影後に月齢11.9の月が高く昇ってきたので、そのままの構成(合成F42, 合成焦点距離7577mm)で月面を撮影してみた。
- 【環境】2020/3/6 19:35:18(撮影開始)/兵庫県明石市/気温 未測定/光害レベル:SQM-L測定値=未測定
- 【光学系】ミューロン180C / GSOアポ2.5倍バロー / ZWO IR/UVカットフィルター
- 【カメラ】ASI183MC Pro
- 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/ノータッチ月速度追尾
- 【ソフトウェア】<撮影>Sharp Cap Pro 3.2 <ガイド>なし
- 【撮影法】センサー温度0℃/ゲイン:300/ROI:1600×1200
- 【露出】撮影時間:60s/シャッタースピード:4ms/フレーム数:3450
- 【処理法】
- スタック:AutoStakkert!3 / フレーム数50%使用
- ウェーブレット処理:RegiStax6
- その後の調整:ステライメージ8、Phtoshop CC
- ピクセル等倍
全体的にボヤケていて、ちょっと思わしくない出来となった。この画像の大きなクレータの画像上での横幅が約800ピクセル。金星撮影時の計算式に当てはめると視直径が52秒角になるので、衝のときの木星より若干大きい程度。そう考えるともう少し鮮明に写ってほしい。月の高度は65°あったがシーイングが悪かったのでそのせいか、自分のAutostakkert!での処理がまだ不慣れでちゃんと出来ていないのか。機材の組み直しと合わせて改善が必要。
なお、ROIサイズは1600×1200だが、AutoStakkert!3でのスタック時にImage Stabilizationの設定を「cropped」にしたので、スタック後の画像サイズは狭くなっている。
バローでの拡大撮影がいまひとつ良くなかったので、惑星撮影用セットを外し、純正レデューサー(μフラットナーレデューサー)にASI183MC Proを直結して撮影した。
余談だが、レデューサー側に付けたタカハシ純正のEOS用カメラマウント(カメラマウントDX-WR)はとてもしっかりした造りで、EOSデジカメを接続すると全くガタが無く素晴らしいのだが、「ZWO EOS-EFマウントアダプターII」はややキツめの造りになっているためか、接続時にバヨネットを回し切ることが出来なかった(無理に回し切ると取れなくなりそうなキツさ)。残念だが、後日タカハシ側の方を安めの汎用品マウントに交換した。
湿りの海付近を撮影した結果は↓
- 【環境】2020/3/6 21:54:25(撮影開始)/兵庫県明石市/気温 未測定/光害レベル:SQM-L測定値=未測定
- 【光学系】ミューロン180C + μフラットナーレデューサー(f=1728mm・F9.6)/ ZWO IR/UVカットフィルター
- 【カメラ】ASI183MC Pro
- 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/ノータッチ月速度追尾
- 【ソフトウェア】<撮影>Sharp Cap Pro 3.2 <ガイド>なし
- 【撮影法】センサー温度0℃/ゲイン:117/ROI:1600×1200
- 【露出】撮影時間:60s/シャッタースピード:4ms/フレーム数:2661
- 【処理法】
- スタック:AutoStakkert!3 / フレーム数25%使用
- ウェーブレット処理:RegStax6
- その後の調整:ステライメージ8、Phtoshop CC
- ピクセル等倍
これはなかなか良い感じになった。
60秒間での取得フレーム数が2661と、60FPSとなる3600を大幅に下回ったが、原因は不明。ノートPCのドライブの空き容量が少なくなったためかもしれない。
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