M38と勾玉星雲付近(光害地・ACL200)

M38・勾玉星雲付近
M38・勾玉星雲付近(ぎょしゃ座)
  • 【環境】2020/11/22 1:42 – 4:16 / 兵庫県明石市/気温7℃/光害レベル:SQM-L測定値=19.2
  • 【光学系】Askar ACL200(200mm F4)/ Quad BPフィルター
  • 【カメラ】ASI294MC Pro
  • 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/SVBONY 30mm F4ガイド鏡/ASI120MM Mini
  • 【ソフトウェア】<撮影>APT3.84/ <ガイド>PHD2/ <処理>(下記の通り)
  • 【撮影法】センサー温度0℃・ゲイン300・オフセット30・180sec x 44コマ/PHD2によるオートガイド・ディザリングあり
  • 【処理法】
    • PixInsight: ダーク・フラット補正、加算平均、DBE
    • Photoshop CC、ステライメージ8による調整
    • 3×3ソフトビニング・トリミングなし

2020/11/21の夜に光害地の自宅で撮影した、ぎょしゃ座の中心部に位置する散開星団M38とその周辺の散光星雲群。

この領域には多くの星雲星団がある。

M38・勾玉星雲付近(ぎょしゃ座)/番号・名前入り
M38・勾玉星雲付近(ぎょしゃ座)/番号・名前入り

IC405は日本で勾玉(まがたま)星雲と呼ばれているが、英語圏では「Flaming Star Nebula」と呼ぶそうだ。また、AE星はIC405を光らせている恒星だが、この領域で生まれたものではなく、オリオン座方向からやってきてこの領域を通過中とのこと。

今回の撮影は、今年秋に購入したAskar ACL200を用いた。写野が広いため今回のように多くの星雲星団を一度に写せるが、光害によるカブリの時間経過による移動や、フィルターによる周辺と中心の色変化などが複合して、複雑な背景カブリが生じた。この修正はなかなか大変だが、これについては先日から試用しているPixInsight(PI)のDynamic Background Extraction (DBE)を用いて補正した。

なお、今回はダーク・フラット・スタックまでの前処理とDBEによる背景補正までをPIで処理し、その後はいつもどおりステライメージ8とPhotoshopで処理した。

対光害フィルターはQuad BPを用いた。Comet BPも何回か使ってみたが、輝線星雲ならばやはりQuad BPのほうが良さそう。明石市内でこの程度まで写れば十分かと思うが、例えばIC417(スパイダー星雲)の淡いところなどは背景に埋もれて出せていない。このあたり、やはり無光害地との差は大きい。


2021/1/1 追記

試用期間中のPixInsightで「AnnotateImage」スクリプトを使い、天体の注釈を自動で入れてみた。なるほどこれは便利。

M38・勾玉星雲付近(ぎょしゃ座) /Annotated
M38・勾玉星雲付近(ぎょしゃ座) /Annotated

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