散開星団NGC6823・散光星雲Sh 2-86・NGC6820

散開星団NGC6823+散光星雲Sh 2-86・NGC6820
こぎつね座の散開星団NGC6823・散光星雲Sh 2-86・NGC6820
  • 【環境】
    • 2022/10/26 18:52 – 21:54 / 兵庫県明石市/気温 14℃/光害レベル:SQM-L測定値=18.3
    • 2022/10/28 18:51 – 21:29 / 兵庫県明石市/気温 18℃/光害レベル:SQM-L測定値=18.3
  • 【光学系】R200SS + エクステンダーPH(1120mm F5.6)/ Quad BPフィルター
  • 【カメラ】ASI294MC Pro
  • 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/ガイド鏡:ミニボーグ50+クローズアップレンズNo.2/ガイドカメラ:ASI178MM
  • 【ソフトウェア】<撮影>N.I.N.A 2.0 HF2/ <ガイド>PHD2/ <処理>(下記の通り)
  • 【撮影法】センサー温度0℃・ゲイン200・オフセット30・180sec x 111コマ(合計333分)/PHD2によるオートガイド・ディザリングあり
  • 【処理法】
    • 前処理(リニア):PixInsight – WBPP, ABE, DBE, PCC
    • 後処理(ノンリニア):ステライメージ9・Photoshop
    • 2×2ソフトウェアビニング・周辺部をトリミング

光害地の自宅から撮影した、こぎつね座の散開星団NGC6823と、それに重なる散光星雲Sh 2-86。こぎつね座には有名な惑星状星雲M27(あれい星雲)があり、また近くには北アメリカ星雲網状星雲など明るく有名な星雲が多くあるため注目されにくいが、比較的大きな星雲+星団である(位置は下図参照)。

散開星団NGC6823の位置

これは以前にもFLT98+レデューサー(f=約500mm)で撮影していたが、中心部の暗黒星雲をもっと詳細に捉えたいと思い、今回はR200SS+エクステンダーPH(f=1120mm)で撮影した。

背景の散光星雲Sh 2-86は視直径40’程度の大型の散光星雲。それに散開星団NGC6823が重なっている。その様子はまるで「ばら星雲」のようにも見える。ただし散光星雲(Sh 2-86)は、ばら星雲の散光星雲に比べてかなり淡いため、光害地での撮影はちょっと厳しかった。今回はQuad BPフィルターを用いて5時間半程度露出したがノイズが多く、まだまだ足りないようだ。

また中心部の暗黒星雲には、へび座のM16(わし星雲)中心部の「創造の柱」に似た、長く伸びた特徴的な部分がある。その周囲にはモクモクとした暗黒星雲が点在しており、この様子もばら星雲の中心部に似ている。この部分をアップで捉えたかった。

散光星雲 Sh 2-86中心部の暗黒星雲
散光星雲 Sh 2-86中心部の暗黒星雲(2×2ソフトビニング・中央部分切り出し)

創造の柱やばら星雲中心部に比べると散光星雲が淡いためか、5時間半露光で2×2ソフトビニングしても、まだノイズが目立つ。しかし有名な星雲に囲まれたマイナー星雲で、このような面白い領域が撮影できるのは楽しい。

それから、NGC6820という星雲は、この大きな散光星雲Sh 2-86の右下(南西)に位置する小さな反射星雲のことらしい(こちらのWikiによれば)。

反射星雲NGC6820
反射星雲NGC6820

これは「ハッブルの変光星雲(いっかくじゅう座)」に似ているように思う。

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