ばら星雲のグロビュール

ばら星雲のグロビュール
いっかくじゅう座の散光星雲「バラ星雲」の中のグロビュール(小さな暗黒星雲)
  • 【環境】
    • 2022/1/7 22:14 – 1/8 2:38 / 兵庫県明石市/気温 0℃/光害レベル:SQM-L測定値=18.5 – 19.1
    • 2022/1/8 20:55 – 23:38 / 兵庫県明石市/気温 4℃/光害レベル:SQM-L測定値=18.3 – 18.4(一部月齢6の月明有り)
  • 【光学系】R200SS + エクステンダーPH(1120mm F5.6)/ Quad BPフィルター
  • 【カメラ】ASI294MC Pro
  • 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/ガイド鏡:ミニボーグ50+クローズアップレンズNo.2/ガイドカメラ:ASI178MM
  • 【ソフトウェア】<撮影>APT3.90/ <ガイド>PHD2/ <処理>(下記の通り)
  • 【撮影法】センサー温度0℃・ゲイン200・オフセット30・180sec x 94コマ(合計282分)/PHD2によるオートガイド・ディザリングあり
  • 【処理法】
    • 前処理(リニア):PixInsight – WBPP, ABE, DBE, PCC
    • 後処理(ノンリニア):ステライメージ9・Photoshop
    • 2×2ソフトビニング・トリミング有り

いっかくじゅう座の有名な散光星雲である「バラ星雲」(NGC2237-9,2246)はフィルム時代から何度も撮影しているが、いつもその全体が収まる焦点距離での撮影だった。中央部の散開星団「NGC2244」の周りに赤い散光星雲が花びらのように広がる様子は、名前の通りバラのような美しい姿だと思う。

いつも撮影のたびに気になっていたのが、中央の散開星団の右上(北西)に分布する小さな暗黒星雲(グロビュール)の群れ。いずれここを拡大撮影したいと思っていたが、昨年秋に購入したR200SSとエクステンダーPHの組み合わせがF=1120mm・F5.6で、この部分の拡大撮影にちょうど良いため、今年の年明けに2晩かけて撮影してみた。

この領域では暗黒星雲が帯状につながって分布し、その周囲にグロビュール(小さな球状の暗黒星雲)が点在している様子がよく分かる。このような場所で新しい星が形成されているとのことだ。

散光星雲を背景として黒く浮かび上がる暗黒星雲が立体的に見えるように処理したかったが、なかなか難しい。


最近、光害地での撮影対象として、明るめの散光星雲の中にある暗黒星雲をアップで撮影するのも面白いのではないかと思うようになってきた。明るい散光星雲を背景にするので、Quad BPフィルターを使えば光害や月明があっても比較的写りやすい。例えば有名なM16わし星雲の中心部の「創造の柱」とか。マイナーなところでは、こぎつね座のSh2-86も面白いかもしれない。

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