- 【環境】2024/3/29 20:55 – 22:24/兵庫県明石市/気温17℃/光害レベル:SQM-L測定値18.0
- 【光学系】BORG71FL+レデューサー0.72xDGQ(288mm F4.1)/ Comet BPフィルター
- 【カメラ】ASI294MC Pro
- 【架台・ガイド】AZ-GTi(赤道儀モード)/ASIAIR Pro/SVBONY 30mm F4ガイド鏡/ASI120MM Mini
- 【ソフトウェア<撮影&ガイド>ASIAIRアプリ(Android)/ <処理>(下記の通り)
- 【撮影法】センサー温度0℃・ゲイン200・オフセット30/120sec x 45コマ(90分)
- 【処理法】
- 前処理(リニア):PixInsight: WBPP, ABE, DBE, PCC, BlurXTerminator, NoiseXTerminator
- 後処理(ノンリニア):ステライメージ9・Photoshop
- 50%縮小・トリミングあり
光害地の自宅から撮影した、うみへび座の散開星団M48。
この周辺には派手な冬の星雲星団がたくさんあり、散開星団だけでも近くには「冬の二重星団」であるM46・M47があるので、どちらかというと「地味」なM48はこれまで撮影する機会があまり無かった。ただし地味とは言え視直径は月の大きさに近く、光度も5.5等あるので市街地でも捉えやすい。位置は下の星図のとおり。シリウスとプロキオンとアルファルドの三角形の重心あたりにある。
この日は12P(ポンス・ブルックス彗星)の撮影後で小型のBORG71FLをそのまま使ったのと、自宅のバルコニーの視界に制限があるため、この大型の散開星団M48ぐらいしか撮影対象が無かった。
今回の画像処理では、いつも実施している恒星の周囲のフリンジ除去や星像の補正を行わなかった。星雲の処理の場合は恒星を小さくして星雲本体を目立たせるが、散開星団の場合は恒星が主役なので、それを小さくしてしまうとみすぼらしく見えてしまうし、まばらな星団では、それが星団であることすら分からなくなってしまう。
それは、遠征地のように暗い星までよく見える場所で星座の写真を撮ると、明るい星から暗い星までたくさん写ってしまって星座が分からなくなる事と同じ。星座の場合はソフト系フィルターで明るい星をわざと滲ませて星座を分かりやすくするが、散開星団の場合も弱めのフィルターを付けても良いかもしれない。今回は何も付けていないが、恒星周囲の色滲みを除去せず、逆に彩度強調によって星の色を分かりやすくした。M48の中で青色と黄色の星が混ざっていることが分かる。
また、今回は12Pの撮影そのままでComet BPを付けていたが、それは外した方が良かった。
散開星団を見栄え良く撮影・画像処理するのは結構難しい。
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