
- 【環境】2025/11/05, 09, 11 / オーストラリア サイディング・スプリング/気温 不明/光害レベル:不明
- 【光学系】RA501: Dall-Kirkham Astrograph D=510mm, f=2259mm (F4.4)
- 【カメラ】Player One ZEUS 455M PRO
- 【架台・ガイド】
- 【ソフトウェア】MaxIm DL Version 6.30
- 【撮影法】センサー温度 -10℃
- H(BIN2):180sec x52(156分)、O(BIN2):180sec x36(108分)
- 星はRGB:R(BIN2):180sec x7(21分)、G(BIN2):180sec x7(21分)、B(BIN2):180sec x7(21分)
- 【処理法】
- PixInsight: ABE, SPCC, BlurXTerminator, NoiseXTerminator, Masked streach, HOO合成, NarrowbandNormalization
- ステライメージ10・Photoshop
- 33%に縮小・トリミングあり
TASC-onリコリモで撮影した、みずがめ座のらせん星雲(または、らせん状星雲)NGC7293を画像処理した。
この星雲は惑星状星雲としては巨大で、目のような形をしていることで有名である。今回はその目の中心部をピクセル等倍で切り出して大アップにしてみたら、かなりインパクトのある画像になった。
黒~灰色の暗黒星雲が放射状に伸びていて、これが青い瞳の虹彩のように見え。その周りを取り囲む赤い星雲が強烈に迫力を増加させている。大口径望遠鏡による精細な元画像からならば、こういう切り出し方も面白いと思った。
なお、全体像は下の画像(これも若干トリミングしている)。

目の形をした部分の外側にも淡く星雲が広がっている。HOO合成なので、青色と赤色がはっきり分かれていて、それが複雑に絡み合っている様子がよくわかる。
この星雲は日本からでも撮影でき、光害地でもフィルターを用いれば比較的簡単に写る。下の記事は光害地の自宅から写したものだが、さすがに目の外側の淡い星雲までは写っていなかった。やはり光害の無い場所で大きな望遠鏡を使って撮影した今回の画像に比べると、格段に見劣りがする。
そういう訳で、日本から見えない南天の天体だけでなく、比較的なじみのある天体でも、リコリモの大口径望遠鏡で撮影してみると、新たな発見があって楽しい。
なお、らせん星雲の位置は下図の通り。

今回の画像処理については、PixInsightのNarrowbandNormalization(NN)を用いて、HとOをRGB各チャンネルに割り当てる配分調整を行った。これについては正解はないので、自分の好みの色合いを勝手に決めて良いが、そう言われるとかえって迷う。とりあえず、赤と青がハッキリする配分を選んだ。おそらくHOOパレットののModel2で、詳細なパラメータは覚えていない。それでは再現性がなくなってしまうので、記録しておくべきだったと思った。
後処理では、Photoshopでいろいろこねくり回して、青い瞳の中の放射状の黒い星雲をなるべくはっきりさせるようにした。


コメント