- 【環境】2018/10/8 0:02 – 1:55/兵庫県加東市/気温 20℃/光害レベル:SQM-L測定値=20.8
- 【光学系】ミニボーグ60ED+レデューサー0.85×DG【7885】(f=298mm F5)
- 【カメラ】EOS 60Da
- 【架台・ガイド】JILVA-170/ノータッチ恒星時追尾
- 【ソフトウェア】<処理>(下記の通り)
- 【撮影法】ISO3200・120sec x40コマ
- 【処理法】RStackerによるダーク減算・フラット補正 Lightroom CCによる現像、DeepSkyStackerで位置合わせ・加算平均、ステライメージ8、Photoshop CCで調整 3×3ソフトビニング、周辺部をトリミング。
今回、JILVA-170によるノータッチガイドで120sec露出を59コマを撮影したが、そのうち40コマを採用した。没になった19コマの内訳は、
ガイドズレ:14コマ
人工衛星通過:3コマ
ガイドズレの影響による構図の大幅なズレ:2コマ
ということで、ガイド成功率は76%なのだが、ガイドズレの全ては最初の19コマ目までに集中している。つまり、59コマの内、最初の19コマはガイド成功率26%で、20コマ目から59コマ目は連続40コマでガイド成功率100%である。
これは明らかにカメラや鏡筒、ケーブル類の保持に問題があったと思う。流れの方向が赤径方向なので、赤緯粗動に使っているパノラマ雲台のせいではなさそう。もしかすると、赤径周りのバランスを合わせすぎたため、ケーブル類からの軽い力でバックラッシュの分だけ簡単に動くようになっていたのかもしれない。
実際、この次の被写体では東側を少し重めにしたところ、ガイドズレは最初の2コマのみで、その後36コマ連続して成功していた。今後、構図を変えて撮影開始した後いかに早く状態を安定させるかが課題になりそう。
オートガイドならこのようなズレも補正してくれるので安心だが、ノータッチガイドは小まめに画像チェックを行う必要がある(もちろんカメラ本体には触れないので、無線SDカードを使用してタブレットかスマホで確認している)。色々考えていると、撮影中常に気がかりなノータッチガイドが本当に「お手軽」なのか疑問に思えてきた。半分ぐらい没になっても「まあいいか」と思える「おおらかな心」が必要なのかもしれない。
JILVA-170自体の追尾精度はAPS-Cデジカメと300mmレンズで、2分程度の短時間露出を多数枚コンポジットする撮影スタイルには十分な精度があるようだ。ただし今回の被写体は赤緯が36°ぐらいなので、星の動きが大きい天の赤道付近では成功率はもう少し下がるかもしれない。
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