昨日は日中から快晴が続いていたので、いつものように大河内高原まで遠征した。
現地に着くと、やはり快晴で風も弱く、なかなか良いコンディションであった。
夏~秋の遠征で晴れに恵まれると、どうしても天の川近辺に目が行きがちで、撮影も天の川周辺の散光星雲等になってしまうが、昨夜はあえて秋の南空を対象として、短焦点でも良く写る大型の系外銀河を狙ってみた。
スカイメモRにAi Nikkor 105mm F2.5Sを付けたX-E2を載せ、くじら座のデネブカイトスの下(南)辺りの星野を撮影。
- ISO1600, 120sec.、画像はJpeg出力1コマを縮小とレベル調整のみ。
この付近には明るくて大型の系外銀河NGC253がある。
視直径25.1分、光度7.1等と、メシエ天体並の大きさと明るさ。4cm8倍の小さな双眼鏡で確認したが、余裕で見る事が出来た。
また、NGC288は視直径13.8分、光度8.1等の大きめの球状星団。この二つの天体の位置はちょうこくしつ座の領域になる。
デネブカイトス寄りのNGC247(くじら座)は視直径20分と大きいが、光度8.9等でかなり淡い。4cm8倍双眼鏡では見えなかった。
直焦点でこれらの天体を順に撮影した。
機材はいつものFLT98CF+フラットナーレデューサーとEOS60Da。
大河内高原は南天の光害が強いので、2インチのLPS-P2フィルターをレデューサー前に入れた。
撮影はISO1600, 300sec.
処理はJpeg出力1コマのみを30%に縮小してトリミング。レベル調整のみ。
まずNGC253。
予想以上に細部まで写ってくれた。Jpeg出力1コマでもそれなりの画像になる。
次にNGC288。
一見散開星団のようだが、球状星団。
集中度はシャプレーの分類で12段階の内、集中している側から10番目とのことなので、かなりまばらな分類に入る。
最後はNGC247。
NGC247はかなり淡く、Jpegの1コマ出力では存在が分かる程度にしかならない。
これらの画像については後日、RAWからダーク、フラット、コンポジットなどの処理をしていきたい。
なお、今回X-E2にAi Nikkor 105mm F2.5Sを付けた組み合わせでは、F2.8にちょっとだけ絞って様々な星野を撮影してみたが、F2.8では色収差で星像がボテッと大きくなってしまう。最近のデジカメ対応の開放近くでもシャープなレンズに比べると、やはり古いレンズという感じがする。
- ISO1600, 120sec. Jpeg出力を縮小、レベルと色補正。
これも、RAWから現像して、色収差補正やフリンジ低減などを施すと、ある程度改善できるかもしれない。
それから、X-E2は無改造機だが、無改造にしてはHαが良く写ってくれると思う。
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