昨夜もルーリン彗星を撮影するためステラナビゲータで位置を確認し、23時頃から自宅ベランダに出て7cm10倍の双眼鏡で探したが、どうしても見つけることが出来なかった。スピカと土星の間、おとめ座η星の近くにいるはずだが、そのη星が見えない。黄砂の影響かスピカやデネボラがやっと見える程度の状態だったので、今回は自動導入に頼ることにした。
スカイエクスプローラー2(SE2)赤道儀に、マルチプレートでSE102(10cm F5)とKissX2(200mmレンズ&LPS-P2)を載せて同じ星が見えるように平行に並べ、SE102の方でアライメント調整を行った。彗星の赤径と赤緯を入力して自動導入し、アイピースはUW-20mm(25倍)で見たが、やはり見えなかった。高度は30度ほど有ったが、それでも光害と黄砂に負けてしまったようだ。
カメラの向きは正しいはずなので、とりあえず試写してみると、ちゃんと真ん中に写っていた。しかしカブりがひどいため、短時間露出で多数枚をコンポジットすることにした。感度も普段はISO800だが今回はISO400に下げた。雲の通過が断続的にあり、使える一連のコマは17コマとなった。コンポジットしてステライメージで処理すると、楕円というよりは水滴状になっている様子が分かる。細く伸びているはずの尾は写らなかったが、このひどい空の状態では仕方がない。
- 2009/2/21, 0:47~ 1:07(兵庫県加古川市)
- KissX2, EF200mmF2.8開放、LPS-P2
- ISO400, 60sec x17
- SE2赤道儀によるノータッチガイド
- ステライメージによる処理・トリミングあり。
高度が40度を越え、更に光害も減少してきた0時過ぎぐらいから、SE102での眼視でもやっと見えるようになってきた。やはり球状星団のように見えるが、かなり大きくて淡い。そこで彗星の撮影後、カメラを球状星団M5(5.8等)に向けて撮影してみた。
上の写真はそのM5と彗星を同じ倍率で並べたものである。ただし明るさのレベルは異なる(彗星の方をかなり持ち上げている)。望遠鏡で見た場合もこの写真同様、M5の方が小さくて明るい印象であった。
- M5は、200mmF2.8、LPS-P2、ISO400、60sec. x4
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