2011/12/10 皆既月食

昨夜の皆既月食は月の高度が高く、我が家のベランダからの観測は無理そうだったので、姫路のA(2)さん実家まで行って見る事にした。

本影食の開始からしばらくは雲が断続的にやってきて月が隠されることもあったが、皆既食になる頃からは完全に快晴となった。

撮影は、SE2赤道儀に載せたFLT98CFにKissX2(無改造機の方)を取り付け、直焦点で行った。また、カメラの取り付けにはフリップミラーを用い、撮影の合間に眼視でも観測出来るようにした。

ただ、望遠鏡の設置場所からは北極星が見えず、極軸を適当に北に向けただけだったので、月の追尾中に結構ズレが発生して、修正が煩わしかった。

2011/12/10 皆既月食 皆既中の画像
2011/12/10 皆既月食 皆既中の画像
  • 2011/12/10 23:32
  • ISO800, 1.0sec.

部分食の画像を、恒星を基準にして重ねてみた。

2011/12/10 皆既月食 地球の影
2011/12/10 皆既月食 地球の影
  • 2011/12/10 22:37, ISO400, 1/4sec.
  • 2011/12/10 23:32, ISO800, 1sec.
  • 2011/12/11 00:29, ISO400, 1/4sec.
  • Photoshop CS5にて、「スクリーン」で重ね合わせ。

こうして写真を撮ってみても、やはり眼視における美しい印象をなかなか再現できない。すばる食などの時にも思うが、やはり人間の目というのは優秀だと思う。月の明るい部分も暗い影の部分も、同時に模様が見える。

今回もっとも感銘を受けたのは、撮影した写真や望遠鏡による眼視ではなく、口径42mm8倍の双眼鏡による眼視であった。宇宙に浮かぶ月と、その上を移動する地球の影というのが、立体感を伴って感じられた。小さな双眼鏡でもこれなので、双眼望遠鏡ならもっと迫力があると思う。月を見るのに双眼装置が欲しくなってきた。

さて、望遠鏡の直焦点撮影の傍ら、標準ズーム付きのカメラ(KissX2改造機)をスカイメモにのせ、皆既中の星野を撮影してみた。

しかし、街中ということもあってカブリがひどく、あまりたいした写真にはならなかった。

ヒアデス星団と皆既食中の月
ヒアデス星団と皆既食中の月
オリオン座・おうし座と皆既食中の月
オリオン座・おうし座と皆既食中の月

それからオマケだが、流星もいくつか流れていたようだ。私は見る事が出来なかったが、一緒に観測していたA(2)さん、A(3)は見たそうだ。もうすぐ極大のふたご群だろうか。

今年はなかなか週末の天候に恵まれなかったが、今回、皆既月食という大事なイベント時に晴れてくれて良かったと思う。

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