2012/5/21 金環日食

(注)太陽“眼視用”の減光フィルターを装着していない望遠鏡や双眼鏡で太陽を見ることは、失明の危険があるので絶対に控えて下さい。また、NDフィルター等の“撮影用”フィルターでは、眼視には十分な減光となりません。撮影時は光学ファインダーを覗かず、ライブビューを用いて下さい。

いよいよ金環日食当日となった。

現在私が住んでいる加古川市は金環食にならないため、移動する必要がある。
当初、比較的近場で出来るだけ金環食の継続時間が長い淡路島南部へ行く予定にしていたが、前日の天気予報で南に行くほど雲が多そうな感じだったので、予定を変更し、神戸市北区の私の実家近くで観測することにした。

機材を設置した場所の位置は、Google Map調べで、
東経135°8′ 16.03″、北緯34°43′ 43.11″
となっている(標高は313m)。

この場所は国立天文台暦計算室の予報による北限界線より約2km内側(南東側)となっているが、月縁を考慮した限界線よりは約500m程度外側(北西側)となっている(こちらの情報)。
金環食の持続時間は40秒程度という短時間勝負である。

日食撮影用機材

機材は下記の通り。

  • ミニボーグ60ED + 1.4×テレコンバーターDG【7214】
  • ND400 + ND16 + ND4
  • Kiss X2 PC接続によるリモートライブビュー
  • ケンコーSE2赤道儀
  • (同架サブカメラ:LUMIX TZ30 + アストロソーラーフィルム)

さて、 最も気になる天気だが、部分食の開始時点では雲量5程度であり、後は運次第という状況であった。

以下の太陽撮影画像は、ISO100で撮影、Lightroom3.5で現像。
ピクセル等倍で900×900切りだし。北を上で配置(つまり、月は画面右側から左側へ移動)。

6時40分14秒

6時40分14秒
シャッター速度:1/2000秒

2009年の部分日食では黒点が無かったため味気なかったが、今回は黒点が月に「食われていく」感じがして面白かった。

7時前頃から厚めの雲に覆われてきた。

7時10分20秒

7時10分20秒
シャッター速度:1/2000秒

金環食の時間までに通り過ぎてくれるかどうか・・・。

7時29分12秒

7時29分12秒
シャッター速度:1/2000秒

金環食の時間までになんとか雲が去ってくれた。
金環食開始9秒前。

7時29分46秒

7時29分46秒
シャッター速度:1/250秒

食の最大4秒後。食分0.939。
露出オーバー気味の撮影も行っておいた。

ベイリー・ビーズがきれいに見えるが、撮影時はそれをじっくり見る余裕も無く、露出値を変えながらひたすら連写し続けた(何しろ、40秒しかない)。
環が所々で途切れているのが分かる。これは月の地形(凹凸)によるものだそうだ。
この途切れを考えなければ金環食といえるし、考えに入れると部分食と言える。

7時30分00秒

7時30分00秒
シャッター速度:1/2000秒

金環食の終了3秒前。
環は既にハッキリ切れている。

7時30分59秒

7時30分59秒
シャッター速度:1/2000秒

金環食終了後56秒後。
たった1分弱で、ここまで環が切れた形になった。

7時59分02秒

7時59分02秒
シャッター速度1/2000秒

部分食が戻っていく過程。
隠れていた黒点が次々現れてきた。食が戻っていく時にも薄雲が掛かっていたが、撮影にはほとんど影響なし。

このように、部分食の時に雲がかかったが、金環食の時にはクリアな状態で撮影できた。

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