最近は新月近くの週末に晴れることが少なく遠征がほとんどできていない。そのため、月があっても撮影できるワンショットナローバンドフィルターと冷却CMOS組み合わせで、自宅バルコニーで直焦点撮影することが多い。
現在の機材は以下のような組み合わせである程度落ち着いている。
- 【撮影鏡】FLT98CF + フラットナーレデューサー4(約490mm F5)
- 【フィルター】Quad BPフィルター または LPS-P2フィルター
- 【カメラ】ASI294MC Pro
- 【赤道儀】ケンコーSE2赤道儀 + SkyWatcher WiFi アダプター + バランスウェイト5kg x1個(シャフト棒延長)
- 【架台】(下から)ビクセン三脚(SXG-HAL130)+ アダプタ(GP60→45AD) + GP2ハーフピラー
- 【オートガイド】SVBONY D=50mm F4ガイド鏡/Lodestar Autoguider
- 【ファインダー】笠井トレーディング 5cm8倍 直角正立ファインダー
- 【ソフトウェア】<撮影>APT3.7、<ガイド>PHD2 *両者の組み合わせでディザリング撮影
ASI294MC Proの赤色は、鏡筒のアクセントカラーの赤色と合っていて気に入っている。鏡筒のフードには夜露防止用ヒータが巻いてあるが、バルコニーの撮影では夜露が降りたことは無く、使っていない。5cmファインダーも最初のアライメントにしか使っていないので、すこし大きすぎる。スポットファインダーで十分だが、特に邪魔にはなっていないのでそのまま使っている。
FLT98CFは10cm級屈折としては軽量な部類だが、それでも遠征にSE2赤道儀とともに持ち出すのは(体力の衰えもあって)ちょっと辛くなり、今は自宅でしか使っていない(遠征はBORG71FLとJILVAにダウンサイジングした)。
保管方法だが、架台と赤道儀以外はバラして室内に保管。架台と赤道儀のみカバーを掛けてバルコニーのヒサシ下に寄せて置いており、使用のたびにヒサシの外側に出している(本当は極軸を合わせた状態でヒサシ外に置いておきたいが、カバーを掛けても直接雨ざらしにするのは不安がある)。
北極星が見えないので毎回極軸を正確に合わせるのは手間がかかるため、一回ドラフト法で極軸を正確に合わせてからバルコニーの床に三脚の脚位置の印をつけ、以後はそこに合わせて置くだけにしている。それでもオートガイドすれば特に問題なく撮影できている。
ガイド鏡は以前は笠井の6cmF4を使っていたが、最近amazonで買ったSVBONYの5cm F4に変えて若干軽くなった。ガイドカメラを画素ピッチが小さい最近のものに変えればもっと小型化できるのかもしれない。赤道儀のコントローラーはWi-Fiアダプターに置き換えたので、操作がスマホでできるようになり便利。
冷却CMOSカメラ「ASI294MC Pro」はUSBハブも内蔵しており、2つのUSB2.0機器を接続できる。パソコンからの線が1本で済むのがありがたい。現在はガイドカメラを接続している。もう一つ空いているところはできればZWOのフォーカサーを付けたいが、FLT98CFに取り付けられるのかどうか・・・。こういう時はマイナー鏡筒はつらい。なお、上の画像ではカメラに電源コードが接続されたいないが、撮影時に付け忘れただけ(このカメラは外部電源が接続されてないと冷却できない)。
ガイドカメラはスターライトエクスプレス社の「 Lodestar Autoguider 」。2012年2月に購入してから7年半ずっと使っている。現在の機器構成では、自宅で撮影する限りガイド鏡を小型化する必要もなく、特にこれで困っていない。しかしそろそろ最新型に変えたい気もする。
バルコニーの視界は狭く、撮影できる天体はかなり限られてくるし、長時間露出もなかなか難しい。三脚をもう少し伸ばして鏡筒の位置を高くすればもう少し視界を稼げる。しかし住宅密集地なので、外部から望遠鏡の姿を見られるのは(いろいろややこしい誤解を招きかねず)あまり好ましくなく、現在の視界の状態で妥協している。
撮影の様子。このときは、ほぼ満月の状態で空はとても明るい。
この機材では、例えば以下のような対象を撮影した。
コメント