- 【環境】2019/11/30 18:48 – 21:34/兵庫県明石市/気温 8℃/光害レベル:SQM-L測定値=18.3(一部、月齢3.8の月明有り)
- 【光学系】FLT98CF+ フラットナーレデューサー4(約490mm F5)
- / サイトロン Quad BP + ZWO IR/UVカットフィルター
- 【カメラ】ASI294MC Pro
- 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/D=50mm F4ガイド鏡/Lodestar Autoguider
- 【ソフトウェア】<撮影>APT3.82/ <ガイド>PHD2/ <処理>(下記の通り)
- 【撮影法】センサー温度0℃・ゲイン300・オフセット30・180sec x 46コマ/PHD2によるオートガイド・APT連携ディザリング
- 【処理法】
- ステライメージ8によるダーク減算、フラット補正、デベイヤー
- FlatAide Proによる追加フラット補正(シェーディング補正)
- DeppSkyStackerによる加算平均(Drizzle 2x)
- Photoshop CC、ステライメージ8による調整(星消しにStarNet++併用)
- ピクセル等倍(Drizzle 2xの画像を各種処理後、2×2ソフトビニング)、周辺部をトリミング
2019/11/30の夜に自宅で撮影した、ペガスス座の系外銀河NGC7331と「ステファンの五つ子」の画像を処理した。
撮影対象の領域は下の画像の通り。ペガスス座の前足あたり。はくちょう座寄りの場所となる。
撮影は薄明終了後で月齢3.8の月が残っていたが、おそらくほとんど影響ない。系外銀河ではあるがQuad BPフィルターにて撮影した。
FLT98CFとレデューサーで焦点距離は約500mm弱。フォーサーズのASI294MC Proと組み合わせると、NGC7331とステファンの五つ子が同一写野に入る。しかしそれぞれの銀河は小さいので、細かいディテールを出すべく、DeepSkyStackerで2倍のDrizzleをして、各種処理後にステライメージの2×2ソフトビニングでピクセル等倍相当に戻した。更に主要対象が写っている中央部のみをトリミングで切り出した。
銀河のNGC番号入りの画像は↓。暗い銀河にはNGC番号がなくPGC番号のみが付いている。
NGC7331は光度9.5等・視直径10.7’ とメシエ天体並みの大きさと明るさなので、10cmクラス短焦点屈折でもそこそこ良く写る。その周囲には暗い銀河が多く写っており、NGC7331を中心とした銀河群となっている(”Deer Lick group”と言うそうだ)。
「ステファンの五つ子」は短焦点かつ光害地でまともに撮れるのかと思ったが、それぞれの大まかな形と配置が分かる程度には写ってくれた。
五つ子のメンバーは上の画像の点線で囲った部分(NGC7317, NGC7318A, NGC7318B, NGC7319, NGC7320)となるが、このうち最大のNGC7320は他のメンバーより地球からの距離が圧倒的に近く、関係ない銀河が偶然手前に被っているだけのようだ。むしろ五つ子の左に写っているNGC7320CがNGC7319と物理的に干渉しており、NGC7320を除いた五つ子メンバーと同一銀河群となっているそうだ(ヒクソン・コンパクト銀河群・HCG92)。
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