とっくに梅雨明けしているのに、どうもスッキリと晴れない。天気としては一応「晴れ」でそれなりに日差しも強く非常に暑いが、常に薄い雲に覆われている日が続いている。本来ならば夏の良好な気流の下で土星と木星を観測できるはずだが、今シーズンはまだ一回もチャンスがなかった。
そうしているうちに土星の衝(8月2日)と木星の衝(8月20日)が近づいており、さすがにしびれを切らしたので、今日の未明に薄雲のかかる中を無理に撮影した。できるだけ雲の薄い時を狙って撮影したが、やはり透明度は悪い。一方シーイングはまずまず良好。
初春から初夏までディープスカイ撮影に転用していたミューロン180Cも、久しぶりに本来の役目である惑星観測に復帰した。拡大光学系とカメラは下記の記事と同じPowermate 2.5XとASI462MCで、ビクセンのフリップミラーを用いてアイピースによる眼視と切り替えられるようにしている。
まずは先に南中した土星。
輪の南側から本体が見えるようになってきた。強調処理をすると本体のリンギングがやや目立ってしまうが、これは仕方ないようだ。
透明度が悪いもののシーイングが良いためか、Celestron 8-24mmアイピースの8mmで270倍の眼視では、土星本体の北半球の縞が濃く見えた。
土星に遅れて南中した木星。
雲が次々通過するため、90秒×5回の連続露出がなかなか難しかった。これも外縁部にリンギングが生じている。
木星はPentax XW7mmアイピース(308倍)で見たが、大赤斑の周囲のウネウネした模様がよく見えた。気流が安定しているときは、雲の通過や透明度が悪くて撮影が難しくても、眼視だけ行う価値はあるかと思った。
とりあえず今シーズン初撮影ができて一安心。だが、できれば8月いっぱいぐらいは安定した太平洋高気圧に覆われてほしい。
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