ケンタウルス座ω星団(リコー・リモート)

球状星団 NGC5139(ω星団)
NGC5139 ω星団 (ケンタウルス座の球状星団・光度3.7等・視直径36.3’)
  • 【環境】
    • 2025/1/8 3:20 ~ 3:44(UTC +11:00)
    • 2025/2/21 0:20 ~ 1:05(UTC +11:00)
    • オーストラリア サイディング・スプリング/気温 不明/光害レベル:不明
  • 【光学系】RA501: Dall-Kirkham Astrograph D=510mm, f=2259mm (F4.4)
  • 【カメラ】FLI PL-09000
  • 【架台・ガイド】Planewave Ascension 200HR赤道儀:恒星時追尾・オートガイド無し
  • 【ソフトウェア】MaxIm DL Version 6.30
  • 【撮影法】センサー温度 -25℃
  • R:180sec. x 9コマ、 G:180sec. x 7コマ、B:180sec. x 12コマ、
  • 【処理法】
    • 前処理(リニア):
    • 画像キャリブレーション(ダーク・フラット補正)は撮影サービス側で実施。
    • PixInsight: DBE, PCC, BlurXTerminator, NoiseXTerminator, RGB合成
    • 後処理(ノンリニア):ステライメージ9・Photoshop
    • 67%縮小、トリミングあり

リコー天体撮影サービスで、オーストラリアの51cm望遠鏡にて撮影した、全天最大の球状星団・ケンタウルス座ω(オメガ)星団。NGC5139の番号がついている。

今回の撮影はLを使わずRGBのみとしたが、最初に撮影した1月8日分が一部天候不良のためRとB少しか撮れず、2/21にBとGを追加撮影した。モノクロカメラによる撮影はこういうことがあるのでちょっとめんどくさい。撮影の設定では一コマごとにフィルターを変えて撮影するオプションがあり、それを使ってR->G->Bの順で一コマごとに撮影していくと、例えばBチャンネルだけが無いというような偏ったことにはならないのだが、フィルターチェンジ回数が増えるので時間のロスが多くなる。それは時間貸しのリモート撮影ではもったいない。結局R,G,B(場合によってはL)をそれぞれ固めて分けて撮ることになるが、途中で曇ってしまうと、少数コマでのスタックもできない。ここはやはりカラーカメラによる撮影機材も入れてほしいところ。

さて、ω星団の位置は下図の通り。

ケンタウルス座ω星団の位置

上図を見て分かる通り、ケンタウルス座を構成する星として扱われている。光度が3.7等もあって恒星に見えるため、バイエルがギリシャ文字の符号をつけたので、ω Cenと呼ばれるようになった。

赤緯が -47゚28′ なので一応日本からも見えるが、明石での南中高度は約7.8°程度しかないため、撮影するのは非常に困難。市街地ではほぼ不可能といえる。ケンタウルス座自体は高度20°あたりまで広がってはいるが、感覚的には「南天の天体」のカテゴリに入れたい。

北天でおなじみの大型球状星団といえば、M13やM4、M22あたりを思い浮かべるが、それらの典型的な大型球状星団のイメージとは異なり、圧倒的な規模感と密集感がある。中央部分をピクセル等倍で切り出すと、密集した星がびっしりと敷き詰められているような印象を受ける。

ピクセル等倍

この感じは全天第2位の球状星団である、きょしちょう座47も同じ。

全天3位のNGC6752(くじゃく座)も含め、これらの超大型の球状星団が南天に集中している。天の川銀河の中心が南半球側にあるため、見ごたえのある星雲星団はとうしても南半球側に多い。南半球で天体撮影出来るオーストラリアなどの人がうらやましい。最近では今回使用したようなリモート撮影サービスもあるが、自分で撮影した実感が無いし、やはり実際に行って自分の眼で見てみたいとは思う。

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