【機材】タムロン SP AF17-50mm F2.8 XR Di II (Model A16)

  • 2009年2月購入
タムロン SP AF17-50mm F2.8 XR Di II (Model A16)
タムロン SP AF17-50mm F2.8 XR Di II (Model A16)

これまでEOS Kiss X2での広角撮影用レンズとしては、キットレンズ(EF-S 18-55mm F3.5-5.6 IS)、シグマの20mmF1.8 DG RFを用いてきた。しかし、シグマの20mmは絞っても周辺星像がかなり悪く、ほぼ流星専用となっている。キットレンズは意外と使える事が分かったが、ピントリングがスカスカで使いにくいことと、広角端以外では開放F値が暗くなってしまう事が問題であった。そこで新たに星景・星野・星座撮影用として、F2.8通しのズームレンズであるA16を購入した。このレンズはAPS-Cサイズ専用であり、また手ぶれ補正機構は無い(が、星を撮る目的には必要ない)。

まず、レンズ自体の出来としては、全体的にキットレンズよりもしっかりした感じがする。ピントリングがキットレンズよりも幅広で、MFでのピント合わせが行いやすいのも良い。ただし動きは軽めなのでやはりテープで固定した方が良いと思われる。ズームリングは重めでロック機構も付いているので、不用意に動くことはあまりないと思う。なお、ズームリングとピントリングは純正EFレンズと回転方向が逆になっており、ちょっと戸惑う。しかし速写をするわけではないので問題はないと思う。

試写については、先日(2月21日)、兵庫県多可町へ遠征した際に行うことが出来た。対象は、この観測地において光害が少なめである北の空、北極星から北斗七星周辺の領域である。

広角端17mmのピクセル等倍画像
広角端17mmのピクセル等倍画像

まずこれは(↑)、広角端17mmのピクセル等倍画像である。ISO800で、絞りに応じて60秒~120秒露出のガイド撮影を行った。長秒時ノイズ低減やダーク減算を行っていないためにノイズが多めである。JPEG出力から切り出し、見やすくするためにガンマ調整のみ行った。

左列が画像中心部、右列が右上隅で、上の段から、F2.8、F3.5、F4.0となっている。中心部では開放から問題なく、右上隅もF3.5まで絞ればほぼ問題なく使える星像である。F4でもF3.5とあまり変わらないので、F3.5で使うのが良さそうだ。


望遠端50mmのピクセル等倍画像
望遠端50mmのピクセル等倍画像

これは(↑)望遠端50mmのピクセル等倍画像である。17mmよりも周辺画像がやや悪いが、ピクセル等倍でこれなら、F3.5まで絞れば実用上十分である。


また、以下は全体画像の縮小サンプルである(F3.5のみ)。オリジナルのJPEG出力をステライメージで2×2ソフトビニングして、50%に縮小し、ガンマ調整でやや明るくした。

17mm F3.5
17mm F3.5
50mm F3.5
50mm F3.5

このように、F3.5まで絞れば、WEBでの鑑賞や小サイズプリントにはほぼ問題が無く、F2.8開放においてもそれほど周辺星像の崩れが無いので、厳しいことを言わなければ開放でも天体写真(星景・星野写真)に使えるレンズだと思う。

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