オートガイドソフト「iAG」の、Ver.0.4.0がリリースされた(詳細は下記URL)。
開発日記によると、今回の変更点は下記(引用)の通り
- 主光学系カメラ露出機能およびグラフ機能をプラグイン化し、プラグイン選択により機能選択できるようにした。
- Pluginの管理ツール PluginManager を添付した。
- CameraのLowerCutThresholdの初期値を32とした。(元は128)
- 主光学系カメラ露出制御の最終ショット時のAfterTimeとShiftをしないように変更した。
今回のバージョンアップでは、各機能のプラグイン化がさらに進み、プログラム本体のダウンロード・セットアップ以外に、システムに応じた各プラグインのダウンロード・セットアップも必要となる。セットアップすべきプラグインは下記の3項目となる。
- 赤道儀制御方法(USB-IOリレーボックス or ASCOM)
- グラフ(3種類 or ダミー画像)
- 露出制御(USB-IOリレーボックス or 無し)
これまではこれらのプラグインを手動で所定のフォルダへコピーしていたが、それもプラグインの数が増えてきて面倒になってきたため、「PluginManger」が添付されるようになった。
(↑)これは私のSE2赤道儀にて、赤道儀制御をASCOM(EQASCOM)、グラフを「Time-Gap Graph with Scatter Plot」にしたところ。横軸が時間のグラフと、散布図が表示される(画像は開発時の0.4.0RC版)。散布図についてはガイド中の全てのズレをプロットするものと、露出中のズレのみの2つが表示される。
この画像でガイドの途中に大きなズレが生じているのは、ガイドエラーではなく、「TargetShiftPerExposing」を使っているため。これは、複数の露光のコマ間に、赤経・赤緯をずらしていく機能で、コンポジット時に欠陥画素の位置を分散させることができる。
(↑)これはグラフを「Time-Gap Graph with Statistics」にしたもの(画像は開発時の0.4.0RC版)。グラフの右側にガイド時の修正情報の統計データが表示される。これによって実際にガイド撮影しながらでも、現在の極軸のズレなどの状況が判断出来る。
iAGは、私のSE2赤道儀に関してはかなり安定して動作するようになった。USB-IOリレーボックス制御の場合は特に大きな問題はない。
EQASCOM制御の方は、ソフト起動時やconfigを変えた時などに、TrackRateがSidereal(恒星時)から外れてNo TracingやCustomになってしまうことが時々ある。こうなると正常にガイド出来なくなるので、手動で恒星時に戻す必要がある。といっても「☆」ボタンを一回クリックするだけなので、実用上は問題ない。
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