- 【環境】2014/1/1 23:23 – 1/2 1:15/兵庫県多可町/気温 -3℃/光害レベル:SQM-L測定値=20.8
- 【光学系】EF200mm F2.8L II USM F2.8開放/EOS-Xマウントアダプタ使用
- 【カメラ】FUJIFILM X-E2
- 【架台・ガイド】ポラリエ/ノータッチ恒星時追尾
- 【ソフトウェア】<処理>(下記の通り)
- 【撮影法】ISO1600・85sec x41コマ
- 【処理法】:RStackerによるダーク減算・フラット補正、Lightroom 5.3による現像、ステライメージ7で加算平均(σクリッピング:σ=2.0)、ステライメージ・Photoshop CCで調整
一昨日の夜(2014/1/1夜)に兵庫県多可町で撮影した、オリオン座の馬頭星雲~M78付近の星野画像の処理を行った。
この画像は、FUJIFILM X-E2とCanon EFレンズの組み合わせによる撮影の試行として行ったものである。
さて、一見まともに撮れているようだが、色々問題が有った。
まず見て分かるように、星像が肥大している。これでもステライメージのスターシャープフィルターのお世話になって多少改善したのだが、それでもまだボテッとした星像になっている。
原因のひとつはガイドズレである。今回のセッティングは下の画像のように、X-E2にEF200mmを付けて、小さな自由雲台でポラリエに載せたのだが、見るからに軸周りのバランスが悪そうだ。
そのためか、わずか85秒の露出で撮影したのだが、80コマのうち半分程度はズレが大きく没になった。残りの41コマを合成したが、それらも若干の星像伸びが残っているものである。完全な点像の画像だけを厳選するとコンポジット枚数が不足するため、ある程度の星像伸びは許容した。
ポラリエに200mm望遠を載せるなら、もう少しバランスを考えるか、やはりスカイメモを使った方が良さそうだ。
それから、使用した「EOSレンズ-富士Xカメラのマウント変換アダプタ」が絞りのないタイプで、F2.8開放で使わざるを得ないこと。EF200mm F2.8L II USMは優秀なレンズではあるが、開放ではピント合わせがシビアで、小さなX-E2の固定式背面液晶で厳密なピント合わせは難しい。ちょっとでもズレると、星像肥大や赤ハロ・青ハロが発生する。今回も若干ピントがずれていた。X-E2のローパスレスの解像度を活かしてカッチリ撮ってみたいので、やはりF4.0に絞りたいところ。
しかし、これらはX-E2自体の問題ではない。X-E2はノーマル機だが、高感度でもノイズが少ないため、ちゃんとフラットを適用して画像処理すれば、馬頭星雲やバーナードループもそれなりに出てくる。ただ、色ノイズが少ない分、なんとなく星の色の出はEOSより悪いように思える(色収差による色ではなく、星本来の色)。ステライメージでのデジタル現像時に、色彩強調マスクを使っても良いかもしれない。
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