すきまLANケーブルでバルコニーを有線LAN化

自宅のバルコニーは住宅密集地なので近隣のWi-Fiアクセスポイントが多数見える状態で、電波が飛び交っているためかWi-Fi接続の安定性が非常に悪い。特にWi-Fi接続が弱いという評判のASIAIR Proは頻繁に接続が途切れるため、背中に別途無線LAN子機を背負わせて改善していた。

(ASIAIR ProのWi-Fiの弱点はZWOも認識していたようで、ZWOからも外付けの無線子機を発売したり、後継機のASIAIR Plusではケースの外側にアンテナが付いた。)

しかし、昨年末にレナード彗星を屋根越しに撮影するため、窓からやや離れた位置にASIAIR Proを置いたら、また頻繁に切断するようになった。

ノートパソコンはまだマシだが、それでも時々切断する。これは以前から室内側の無線LAN親機を最新型に交換したり、置き場所を変えてもあまり改善せず、もういい加減嫌になってきていた。


せっかくの快晴時に無線LANの切断に悩まされるのも嫌だし、これ以上あれこれ振り回されたくないということで有線LANを使うことにした。

バルコニーには100Vの屋外用コンセントを設置していたので、電源は掃き出し窓を締めたままでも確保できるが、有線LANの口までは気が回らず作らなかった。撮影時に常にバルコニーの近くに居るのならば掃き出し窓を開けたままLANケーブルを室内から伸ばせばいいが、長時間撮影時には放置したまま離れることも多いため、防犯を考えると掃き出し窓はきっちり締めて鍵がかかるようにしておきたい。そうなると普通のLANケーブルではなく「すきま用」LANケーブルを使う必要がある。

そこで選んだのは

エレコム  LD-VAPF/SV05 [高耐久すきま用アルミ強化フラットLANケーブル 0.5m シルバー]」

両端がLANコネクタになっているので、中継用のアダプタも2個購入した。

これをサッシの溝に沿わせて置き、テープで止めた。

サッシの溝に合わせてきっちり折り曲げるのは難しく、このような「ふんわり」とした状態になった。

とてもいい加減な設置だが、これで掃き出し窓はきっちりと締まり、鍵も掛けられた。

外に出たコネクタ部分には、普段はビニール袋をかぶせることにした。

バルコニーにノートパソコンを出し、自室のデスクトップパソコンとの間でファイルのコピーを行い、これまでのW-Fi接続(2.4GHz・802.11n)と今回のすきまLANケーブルによる有線接続で転送速度を比べてみた。

Wi-Fi 802.11n・2.4GHz
すきまLANケーブル・有線 1000BASE-T

ちゃんと1000BASE-Tの速度が出ているようだ。これなら、リモートデスクトップによる操作もより快適になるし、撮影した画像をすぐに自室のデスクトップPCに転送して確認する作業も速くなる。


あと問題は耐久性。掃き出し窓の開閉のたびにストレスがかかるため、どれだけ保ってくれるかが気がかり。昨年末に設置してからおよそ1ヶ月半だが今の所は問題ない。もちろん消耗品として割り切っているが、せめて2年~3年ぐらいは断線せずに保ってほしいところ。

世の中はどんどんと無線化(ワイヤレス化)が広まるのに反し、我が家のバルコニー機材はどんどん有線化している。ASIAIRとAZ-GTiの接続も本来は無線が基本のはずだが我が家では有線。SEII赤道儀とパソコンの接続も無線をやめて有線化した。そのためケーブルだらけになっているが、遠征地と違って翌日にゆっくり片付けできるので、安定性を優先している。

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