NGC3628 「ハンバーガー銀河」

NGC3628 「ハンバーガー銀河」
NGC3628 「ハンバーガー銀河」(しし座の系外銀河・視直径12.9′ x 3.4’・光度9.5等)
  • 【環境】
    • 2023/2/25 21:54 ~ 2/26 04:53 / 兵庫県明石市/気温 0℃/光害レベル:SQM-L測定値=18.6 – 19.1(月齢5の月明あり)
    • 2023/2/26 22:29 ~ 2/26 23:14 / 兵庫県明石市/気温 4℃/光害レベル:SQM-L測定値=18.5(月齢6の月明あり)
    • 2023/2/27 22:06 ~ 2/28 00:11 / 兵庫県明石市/気温 3℃/光害レベル:SQM-L測定値=18.7(月齢7の月明あり)
  • 【光学系】R200SS + エクステンダーPH(1120mm F5.6)/ Comet BPフィルター
  • 【カメラ】ASI294MC Pro
  • 【架台・ガイド】ケンコーSE2赤道儀/ガイド鏡:ミニボーグ50+クローズアップレンズNo.2/ガイドカメラ:ASI178MM
  • 【ソフトウェア】<撮影>N.I.N.A 2.1/ <ガイド>PHD2/ <処理>(下記の通り)
  • 【撮影法】センサー温度0℃・ゲイン200・オフセット30・180sec x 178コマ(合計534分)/PHD2によるオートガイド・ディザリングあり
  • 【処理法】
    • 前処理(リニア):PixInsight: WBPP, ABE, DBE, PCC, BlurXTerminator, NoiseXTerminator
    • 後処理(ノンリニア)
      • PixInsight: masked stretch
      • ステライメージ9・Photoshop
    • 67%に縮小・トリミング有り

光害地の自宅から3夜にわたって撮影した、しし座の系外銀河NGC3628。撮影時には月齢5~7の月が出ていたが、ほとんど影響は無かったようだ。

銀河を真横からみている「エッジオン銀河」であり、その形から通称「ハンバーガー銀河」と呼ばれている。典型的なエッジオン銀河は中央部が膨らみ周辺部にいくほど細くなっているのに対し、このNGC3628は両端が細くならず、やや膨らみ気味である。その中に黒い暗黒帯が横切っているのでハンバーガーのように見えるということだと思う。

この銀河は有名な「しし座のトリオ銀河」の一つである(下の画像参照)。

しし座のトリオ銀河
しし座のトリオ銀河

残りの2つはM65とM66で両方ともメシエ番号が付いており、ハンバーガー銀河はNGC番号だけだが、その特異な形状と長径が13分角という大きさのため、一番存在感があると思う。ただ輝度が全体的に低く眼視ではM65・M66に比べて見えにくいため、その大きさにかかわらずメシエ番号が付かなかったのだろう。

しし座のトリオ銀河の位置は下の星図参照。

しし座のトリオ銀河の位置
しし座のトリオ銀河の位置

なお今回はPixInsightのリニア画像の段階でNoiseXTerminatorを使っている。これまでノイズ低減はノンリニア段階でPhotoshopにてDfineやDeNoise AIを使っていたが、星雲や銀河の淡い部分(背景の光害に埋もれ気味になっている領域)のノイズをどうしても誤魔化しきれず、もっと上流段階である程度消しておく必要性を感じたため。

今のところ30日間の試用で使っているが、なかなか良い具合にノイズを消してくれる。今回の画像もこれまでの処理なら50%に縮小する必要があったが、リニア画像の段階でNoiseXTerminatorを入れたことで、2/3(67%)縮小で済んだ。同じ作者のBlurXTerminatorは既に購入して使っているが、NoiseXTerminatorのほうも購入を検討している。

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