昨日の「EOS 6Dのダークノイズ評価(1)」の続きとなる。
昨日は、EOS6D, 60Da, Kiss X2の3機種で、露光レベルが同じの3通りの組み合わせ「ISO800・10分」、「ISO1600・5分」、「ISO3200・2.5分」を試してみて、感度が高い方がノイズが多いことを確認した。つまり、「低感度・長時間露光」の方が良いことになる。
しかし、撮影に費やせる時間が同じとすると、「単位時間あたりに稼げるS/N比」が重要なので、「ISO800・10分」と比較するのは「ISO1600・5分×2コマ加算平均」であるべき、というところまでだった。
そこで本日は、その比較を行った.
昨日は、3コマ連続して撮影して3コマ目を採用したが、本日は同じデータを用いて、ISO800は同じく3コマ目のみ、ISO1600は2コマ目と3コマ目を加算平均した。ISO3200は4コマ分撮影していなかったので省略した。
加算平均は「RStacker」を用いて、DNGの状態で行った。
(RStackerで、6Dの画像処理が可能なのは確認済)
その結果が下の画像となる(クリックで本来の大きさに拡大)。
なお、今回は「中央部をピクセル等倍で400×267に切りだし」のみとした。
これを見て分かるように、3機種とも「ISO800・10分」と「ISO1600・5分×2コマ加算平均」がほぼ同等のノイズとなった。
そういうわけで、結局、単位時間に稼げるS/N比は、ISO800でも1600でも同じということになる。
実際の撮影では長時間露光中に、雲や人工衛星の通過、車のヘッドライトの直撃、突風やコード引っかかりによるガイド失敗など、多くのトラブルが起こる。そのため、露光時間を小刻みに出来るISO1600の方が、リスクを避けやすくて有利と言える。
ただし、コマ間のインターバルが増えるので、トータルの撮影時間はやや長くなる。
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