アストロソーラーフィルムとNDフィルターの比較

(注)太陽“眼視用”の減光フィルターを装着していない望遠鏡や双眼鏡で太陽を見ることは、失明の危険があるので絶対に控えて下さい。また、NDフィルター等の“撮影用”フィルターでは、眼視には十分な減光となりません。撮影時は光学ファインダーを覗かず、ライブビューを用いて下さい。

今年5月21日の金環日食(と、6月6日の金星の日面通過)に向け、これまで太陽撮影用機材の準備を進めてきたが、ミニボーグ60ED用の減光フィルターとしては、バーダープラネタリウムの「アストロソーラーフィルム眼視用ND-5(減光率/10万分の1)」と、ケンコーのND400,ND16,ND4の3枚重ね(減光率2万5千分の1)の2通りを用意した。

もちろん当日の状況によって使い分けるつもりだが、ちょっと気になるのはNDフィルターの3枚重ねが、アストロソーラーフィルム1枚に比べて画質低下していないかという点だ。

そこで先日、機材を出してきて撮り比べてみた。

共通機材は

  • ミニボーグ60ED + 1.4倍テレコンバーター(7214)
  • EOS Kiss X2(ノーマル機)
  • New KDS経緯台 + カメラ三脚
  • RAWからPhotoshop CS5による現像、SI6でシャープ処理

まずアストロソーラーフィルム(眼視用ND-5)
ISO100, 1/250sec.

透明度がやや悪く、シャッタースピードが1/250sec.となった。


次にNDフィルター3枚重ね。
ISO100, 1/2000sec.


結果として、両者に大きな差は無いようだ。
それよりも、大気の揺らぎによる像の悪化の方が大きいと思うので、出来るだけ複数枚の撮影を心がけた方が良さそうだ。

なお今回、カメラのホワイトバランスを「太陽光」にしていたが、カメラ出力のJPEG画像は、アストロソーラーがやや青っぽい白色になったのに対し、NDフィルターの3枚重ねは緑色になった。したがってNDフィルターでカメラJPEG出力の場合は、WBを調整するか、画像処理での色補正が必要になる。

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