Silkypix DSP6体験版によるノイズ低減

画像処理する際に消しにくいノイズとして特に困っているのが、「背景の(大きめの)モヤモヤ」と「縞状のノイズ」。これらはCamera RAWので現像時も、Photoshopのノイズ低減でもなかなか対処しにくかった。

そこで今回、これらのノイズ低減効果が向上したといわれる「Sylkypix DSP6」の30日体験版を試してみることにした。

といっても、現像はCamera RAWで慣れているので、今回は現像からではなく、Camera RAWで現像済みのTIFF画像を取り込んで、ノイズ低減のみ実施した。

まずは「背景のモヤモヤ」。これは「広域低周波色ノイズ」と言うらしい。これはモヤモヤの塊が大きいので普通のノイズ低減では消しにくい。

特に光害地で背景が明るく写るときに目立つので、自宅から撮影したラブジョイ彗星の画像に適用した。

色ノイズを低減すると彩度が落ちてしまうので、彩度を上げる処理を併用している。

結果としては、ある程度効果が有るが、完全に消えるわけではなさそうだ。もしかすると、ちゃんとRAWファイルの現像から適用しないと効果が薄いのかもしれない。思ったほどの効果ではないが、それでもその後の処理が若干やりやすくなった。


続いて「縞ノイズ」。これは「ノイズ整列」を用いた。

下の画像は、M78星雲付近のピクセル等倍での切りだし。

画像の縦方向に走る縞状のノイズが低減できた。これもPhotoshopのノイズ低減ではなかなか消しにくかったが、Silkypix DSP6では効果的にノイズ低減出来ている。ただし、それでもノイズ処理を強くすると星雲や星のディテールも失われるので、そのさじ加減が難しそうだ。


以上のように、DSP6によるノイズ低減はある程度有用であることが分かった。ただし、今回は現像済みの画像で試しただけなので、本来の効果を発揮するには現像段階から適用する必要があるかもしれない(実はRAWファイルからの現像も行ったが、慣れていないためにパラメータの勘所が分からず、良い結果にならなくて今回は断念した)。

また、ノイズ低減でも、恒星周りのフリンジ低減はCamera RAWの方が細かく調整できて使いやすいので、一長一短な気がする(慣れれば良いのかもしれないが)。

そういう訳で試用期限までもう少し試してみようと思うが、なにしろ高価なので、購入するかどうかは悩むところ。

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