昨夜は元日だったが、新月で晴れ予報だったので、りんしゃんさんと共に急遽多可町へ遠征することにした。
現地に着いてみると、快晴ではあるが透明度は悪い。砥峰あたりに行けばマシなのかもしれないが、寒さはともかく道路の積雪・凍結が心配なので無理しないことにした。
とりあえずSE2赤道儀(EOS 60Da + FLT98CF)、スカイメモR(EOS 6D + 100mmレンズ)、ポラリエ(X-E2 + 200mmレンズ)の3セットを組み立て、それぞれ撮影を開始した。
しかし、どのセットの画像も写りが非常に悪い。これまで冬期の撮影は大抵コントラストが高く、すっきりした画像になるのだが、どうもこの年末年始は茶色くカブッた感じになってしまっている。
しかも今回は直焦点撮影の途中でピントがずれるというトラブルがあった。最初は何でずれたのか分からなかったが、どうやらFLT98CFのフォーカサーのフリクション調節ネジがだんだん緩んできていて、それでデジカメの重みでずれたようだ。慌てて調整し直したが、ぎょしゃ座の散光星雲(IC410)を20コマほど写したうちの半分以上が没になってしまった。
そもそもこのような空の時に散光星雲を写そうとしたのが間違いかもしれない。カメラのJPEG出力を見ても、あまりすっきりしない感じが分かる。
それで意気消沈していたのだが、追い打ちのように、スカイメモRに載せたEOS 6D + 100mmレンズのセットで撮影していた、ぎょしゃ座の星野画像に、またもや大きなゴミが写り込んでいるのが発覚。撮影前に念入りにクリーニングして、構図を決めて試写確認したときには写っていなかったのに、本番撮影の全コマに写り込んでいた。とりあえずゴミの付いた状態でフラット画像を撮影したが、これでちゃんと修正出来るかどうか・・・。
こういう物はフラット処理で解決する、と割り切れれば良いのだが、私はどうも元画像からクリアでないと、なんとなく気分的にすっきりしない。
このEOS 6Dは本当に毎回毎回ゴミが写り込む。いつもPhotoshopでの修正で誤魔化している。
3つめのポラリエには、X-E2にEF200mmをマウント変換アダプタで取り付けて、どのような写りになるか試していた。しかし1分程度の露出でも赤径方向の星の流れが目立ち、歩留まりは半分程度。ポラリエ本来の追尾精度はもっと高いと思うので、カメラの取り付けやバランスに工夫が必要と思う。
このように3台のカメラでの撮影はどれもあまりうまくいかなかった。あとは画像処理でなんとかリカバリーしたい。
さて、最後は薄明開始直前に東の山の稜線上に昇ってくるラブジョイ彗星(C/2013 R1)の撮影である。ところが明け方はずっと東天に雲が張り付いており、なかなか見えなかった。しかし薄明が始まってしばらくして一瞬だけ雲が薄くなり、その間から1分×4コマだけなんとか撮影できた。そのわずかな間に撮影に集中したため、双眼鏡で眼視確認する間もなかった。
推定高度は6.0等。もうそろそろ見納めかもしれない。
- 【環境】2014/1/2 5:46 – 5:50/兵庫県多可町/気温 -3℃/光害レベル:SQM-L測定値=20.8
- 【光学系】EF200mm F2.8L II USM F2.8開放/EOS-Xマウントアダプタ使用
- 【カメラ】FUJIFILM X-E2
- 【架台・ガイド】ポラリエ/ノータッチ恒星時追尾
- 【ソフトウェア】<処理>(下記の通り)
- 【撮影法】ISO3200, 56sec x4コマ
- 【処理法】:RStackerによるダーク減算・フラット補正、Lightroom 5.3による現像、ステライメージ7で加算平均(恒星基準)、ステライメージ・Photoshop CCで調整、4×4ソフトビニング、800×600にトリミング
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