【鉱物】生野鉱物館・神子畑選鉱場跡

生野鉱物館

私は天文だけでなく地学分野全般に興味があり、時々鉱物関係の施設などを見に行ったりしている。と言っても鉱物に関する知識はほとんど無く、様々な色や形の鉱物展示を見て楽しんでいるだけ。天文で例えると、天文台の展示コーナーで惑星や星雲の写真展示などを解説付きで見ているのに近い(でもこの段階が実は気軽で楽しいんじゃないかとも思っている)。

最近はコロナ禍であまり出かけられず、昨年の初夏、緊急事態宣言が解除されていた時期に「玄武洞ミュージアム」を訪れたぐらい。

生野鉱物館」(現在は「生野銀山文化ミュージアム」と言うらしい)は有名な「生野銀山」の隣にある。前回訪れたのは2020年1月だが、その時は運悪く改修工事中で入れなかった。その後コロナ禍で機会がなく、今回やっと再訪問出来た。

生野鉱物館(生野銀山文化ミュージアム)
生野鉱物館(生野銀山文化ミュージアム)

入場料は100円で、鉱物展示は2階にある。

2階は生野銀山の歴史などを紹介するパネル展示が中心で、一部分に鉱物展示コーナーがある。

2階 鉱物展示
2階 鉱物展示
2階 鉱物展示
2階 鉱物展示

結構広い2階のフロアーに対して鉱物展示が少なめで、かなりスペースが余っている印象。これは、2011年にそれまでの展示物の多くを占めた「和田コレクション」が三菱マテリアルへ引き揚げられたからだそうだ。確かに、かなり昔に訪れたときには2階のフロア全体にぎっしりと鉱物展示が有って圧倒されたように記憶している。

とはいえ、現在展示されているコレクションもサイズが小さめながら点数は多く見ごたえがあり、これだけでも訪れる価値は十分にある。

藤原コレクション
藤原コレクション
小野コレクション
小野コレクション

展示内容としては、鉱山関係のコレクションのためか金・銀・銅・鉄などの鉱石が多めで、玄武洞ミュージアムに比べると渋め(玄人志向?)な印象。


星雲にしても鉱物にしても、人間の手が全く入っていない自然による偶然の産物なのに、なぜこれほどまでに興味深く惹かれる造形になるのか不思議。そのために多くの人がお金と時間と苦労をかけて、星雲を撮影したり、石を集めたりすることになる。


神子畑選鉱場跡

生野鉱物館の訪問後には、隣の生野銀山坑道には立ち寄らなかった。銀山の坑道内はこれまでも何回も来ているし、ちょっと歩くのがしんどかったから。そのかわり、鉱石つながりとして同じ朝来(あさご)市内の「神子畑選鉱場跡(みこばた・せんこうじょう・あと)」に行ってみた。

ここは巨大な「シックナー」という特徴的な構造物などが遺跡のようにそびえ立っており、少し「異世界感」がある場所。本来は近くの明延鉱山で採れた鉱物を選別・出荷するための施設。

一円電車と神子畑選鉱場跡
一円電車と神子畑選鉱場跡

「一円電車」は明延鉱山から鉱石や人員を運ぶために使われた鉄道。現在は機関車・客車・鉱石運搬車の3両が展示されている。

インクライン
インクライン

ここのインクラインは下から見上げるとかなりの迫力。なお「インクライン」は「ケーブルカー」と同じ。旅客用が「ケーブルカー」、産業用が「インクライン」というらしい。インクラインは京都の「蹴上インクライン」が有名。

神子畑選鉱場跡エリアマップ
神子畑選鉱場跡エリアマップ

巨大な施設なので、麓から見上げているだけでは全体像がつかみにくい。マップの図と説明を一通り読むことにした。

神子畑選鉱場跡・シックナー
神子畑選鉱場跡・シックナー

巨大な「シックナー」は異様な雰囲気。11月初旬には夜間のライトアップイベントも有ったそうだ。星景の背景にすると面白そう。


神子畑鋳鉄橋

神子畑選鉱場跡から車で少し走ったところにある「神子畑鋳鉄橋」。

神子畑鋳鉄橋
神子畑鋳鉄橋

日本に現存する鉄橋としては、3番めに古いものだそうだ。特に鋳鉄製としては最古。

国指定文化財とのこと。


出来れば明延鉱山まで足を伸ばしたかったが、この辺りで体力が尽きたので帰宅した。

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