XF56mmによるデネブ~サドル付近の星野

20140503-cygnus-xf56mm
はくちょう座デネブ~サドル付近の星野(XF56mm)
  • 【環境】2014/5/4 2:14 – 3:00 /兵庫県神河町大河内高原/気温3℃/光害レベル:SQM-L測定値=21.3
  • 【光学系】XF56mm F1.2R -> F2.8
  • 【カメラ】FUJIFILM X-E2
  • 【架台・ガイド】スカイメモR/ノータッチ恒星時追尾
  • 【ソフトウェア】<処理>(下記の通り)
  • 【撮影法】ISO1600, 180sec x 8コマ
  • 【処理法】:RStackerでダーク減算・フラット補正、Lightroom5.4で現像、ステライメージ7でコンポジット、ステライメージ7, Photoshopで画像調整

5月3日の夜に大河内高原で撮影していた、富士X-E2とXF56mm F1.2Rによる、はくちょう座デネブ~サドル付近の星野画像を処理した。

最近色々バタバタとしていて撮影からかなり時間が経ってしまったが、やっと処理できた。

私は星野を撮影するときには、絞りはF4.0程度まで絞るのだが、折角の大口径レンズなので、今回はF2.8にした。こちらのテストでも、F2.8でまずまず使えるということが分かっている。

ただし周辺減光はそれなりにあるので、現地でELパネルによるフラット画像撮影を行い、RStackerでフラット補正した。56mmという焦点距離はAPS-Cでは中望遠になるため、フラット補正は比較的行いやすい。

1コマが3分露出で、コンポジットは8コマとなった。本当はもっと枚数を増やしたかったが、薄雲通過等で没になった画像も有り、8コマだけとなった。

なお、この純正レンズをX-E2で用いた場合、マニュアルフォーカスで厳密にピントを合わせても、撮影後に再生モードにすると何故がレンズが(少し)動いてしまい、再び撮影モードにしたときにレンズが完全に元の位置に戻らず、ピントが微妙にずれてしまう。一コマ撮影後、画像再生をして背面液晶で撮影画像をチェックすると、それでピントがずれるので、続けて撮影する際はもう一度ピントを合わせる必要がある。

初めはこの仕様に気が付かず、一コマ目の画像確認後にピントを合わせず続けて撮影してしまい、ピンボケ画像を量産してしまった。十数コマ撮影して、後でまとめて確認したときにピントが軒並みずれているのが分かったときは相当ガッカリした。

なお、ピントリングは機械式ではなく、リングの回転を検出してフォーカスモーターを動かしているようなので、テープ止めしても無駄なようだ(フォーカスリングには距離指標はなく、エンドレスで回転する)。

コンパクトデジカメでは再生モードにしたときにレンズが引っ込む仕様になっている物が多いが、マニュアルフォーカスできる一眼で、何故このような仕様になっているかは不明だ。富士のサポートは大変親切で、こちらの話を良く聞いて下さり、このレンズのフォーカス機構を丁寧に説明して下さったが、残念ながら現状はこのような仕様になっているとのこと。

マニュアルフォーカスで長時間露光をする使い方をするユーザーとしては、ファームウェアで改善して欲しいものである(もちろん、一ユーザーとして要望はしておいた)。

Ai Nikkorレンズなど、完全マニュアル・機械式のレンズをマウントアダプターで装着した場合には、このような動作はなく、安心して使える。ピントはテープ止めすれば勝手に動くことは無い。純正XFレンズの光学性能は優秀なので、ぜひ天体撮影にも安心して使えるようになってほしい。

さて、X-E2については、やはり改造機やEOS60Daに比べるとHαの写りは弱い。しかし、無改造機としてはそれなりに良く写っているのではないかと思う。

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