最近は太陽活動が低調でなかなか黒点を観察できなかったが、今朝こちらのサイトをチェックすると小さな黒点が現れていたので、久しぶりにミザールの6.8cm屈折と太陽投影板をベランダに持ち出し、ポルタに載せて観察した。
雲量が多く、雲を通しての観察となったが、久しぶりに黒点を見ることが出来た。
さて、このミザールの6.8cm屈折(アクロマート)であるが、これはA(2)さんの持ち物で、実家で眠っていたのを昨年持ってきたものである。元はニューアポロという赤道儀仕様であるが、この赤道儀は組み立てに手間が掛かり、微動も部分微動で使いに くい。そこで、赤道儀は実家に置いてきて、鏡筒バンドにアリガタプレートを取り付け、ポルタに載せて運用している。アリガタプレートは「天文ハウスTOMITA」の通販でオリジナルアリガタプレートを購入し、この鏡筒バンドのネジ穴に合うように穴空け追加工をしてもらった(加工前に確認の図面を送ってくれるなど、丁寧な対応であった)。ついでに接眼部を31.7mm対応に交換し、他の望遠鏡とプリズムやアイピースの共通化を図った。
この鏡筒は小口径ではあるが、F15という無理のない設計のためか月や惑星がよく見える。昨年の火星接近の時も活用したが、表面の模様などはED100Sfと比べても遜色ない見え方をする。残念なのはその鏡筒長さであり、ベランダでは取り回しにくい。ファインダーも前後3点支持式でしっかりした作りであるが、最近のXY軸調整式に慣れるとどうも使いにくい。しかし、最近の大口径ながら安価な輸入鏡筒に比べ、望遠鏡としての存在感がある鏡筒だと思う。もちろん、安価な鏡筒も実用面でコストパフォーマンスにおける良さがあり、それでED100SfやSE120を使っているわけであるが。
ED100Sfがあるために普段は活用の機会があまりないが、太陽投影板が付属していたので黒点観測に使おうと思い、待機させていた。太陽黒点が本格的に増えるのはいつ頃になるであろうか。
余談であるが、昔、私が高校に入学した頃は黒点数が非常に多い時期であった。、天文部で下級生の役目である黒点スケッチ観測にはかなりの時間がかかり、苦労した記憶がある。真夏に連日晴れたときなどは「たまには曇って欲しい」と思ったものである。
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