日食観測の準備2(ピント合わせ)

先週、部分日食撮影の準備を行った際、導入とピント合わせの難しさが課題として残った。そこで本日、雲が多い天気ではあったが再度検討を行った。撮影機材は先週と同じく、SE120のキャップ絞りにアストロソーラーフィルターを付け、架台はポルタ、カメラはKissX2である。

まず導入についてだが、これはどうやら慣れの問題のようだ。床にうつる鏡筒の影を見ながらだいたいの位置を決め、フリップミラーを眼視側(25mmのアイピースで24倍)にして、微動を使って少しずつ動かして探すと、あまり時間をかけずに視野に入れることが出来るようになった。

鏡による背面液晶確認
鏡による背面液晶確認

次にピントだが、背面液晶はのぞき込めないので、まず手鏡を使ってライブビューで合わせる方法を検討した(↑)。この方法でピントを合わせて撮影し、画像をデスクトップPCに転送して大きな液晶モニタで確認したところ、やはりまだちゃんとピントが合っていないことが分かった。

この方法の問題は、撮影時にすぐ結果が確認できないことである。手鏡で背面液晶を確認しても、あまり細かい所までは分からない。ピントがずれていたり、大きなゴミが付いていたりということが後になってから分かるということになりかねない。

パソコンによるリモートライブビュー
パソコンによるリモートライブビュー

そこで次に、ノートパソコンによるリモートライブビュー撮影を行った(↑)。リモートライブビューによるピント合わせは背面液晶よりも格段に合わせやすい。ただし経緯台使用なので、太陽がどんどんすれて行くのが問題だ(これは背面液晶でも同じだが)。したがって素早く合わせる必要がある。

この状態で撮影を行った。

2009/7/4 10:57の太陽面
2009/7/4 10:57の太陽面
  • 2009/7/4 10:57
  • SE120 + 53mm径キャップ絞り + 1/100,000減光フィルター
  • KissX2、ISO100、スポット測光、Av自動露出(1/100)、
  • 高感度ノイズ低減有り
  • ステライメージ6でJPEG画像を50%に縮小後、太陽の周りのみ切り出し。レベル調整、シャープ処理あり。

ピントはおおむね合っているようだ。露出も、スポット測光+絞り優先AEでOKのようだ。ただし食分が大きくなってきた場合にスポット測光で対応できるかどうかは不明だ。またライブビュー撮影を続けているとカメラのバッテリーがすぐ消耗してしまうため、ピントチェック時以外には(ライブビューではない)通常のリモート撮影にした方が良さそうだ。

このように、ピントや露出、センサーのゴミなど、撮影時に結果画像を確認する必要があると思う。そのため、やはりPCは必須であると判断した。

ごく小さい黒点
ごく小さい黒点

なお今回、小さめではあるが、とても久しぶりに黒点を確認することが出来た。日食当日にはもっと大きな黒点が出てくれることを期待したい。

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